遂行責任の分離
遂行責任とは
発案者本人が責任を持って最後までやるべし、という価値観のこと
だから発案者自身が頑張らないといけないし、頑張りますという誠意も見せないといけない
遂行責任の分離とは
この遂行責任を発案者から切り離すこと
たとえば
アイデアを考える部隊とそれを実行する部隊を分ける
前者はアイデアを考えて伝えたらおわり(もちろんフィードバックしてもいいけど)
後者は前者から来たアイデアを実行する
なんでそんなことするの?
1 分離の発想は珍しくないから
戦国時代、織田信長も従来農民が兵士も兼ねていた文化を一新して「農民専用部隊」と「戦闘戦闘部隊」に分けた
2 分離の発想はしばしばブレイクスルーを生むから
上記の信長の例もそう(職業軍人という概念を実現し、恒常的に強い兵士をつくることに成功)
3 才能は両立しないから
考える才能と行動する才能は両立しない
なのに実際は考える者に行動も背負わされてしまう
本当に強い奴(両立してる奴)か、さもなければ平凡ないしは単に気に入られただけでアイデア自体は大したことがない凡愚な奴くらいしか勝ち上がれない
埋もれている才能ももっとあるはず
たとえばまさに俺がそうsta.icon
もったいない
用語
アイデアラ。アイデアを考える者。
パフォーマー。行動する者。
第三者。アイデアラでもパフォーマーでもない者。
肝は何?
たぶんこんな感じじゃね?sta.icon
1 アイデアラ・パフォーマー間のコミュニケーション
言語化できないのならできるまで粘る
言語化できない場合、
アイデアラは諦めろ。それが嫌なら自分がパフォーマーになれ
パフォーマーは自分が思うとおりにつくってぶつけろ。それが嫌なら諦めろ
焦らない。発散と収束をしろ、内省をしろ、寝かせろ、期限を定めるな
指図しない。自然なモチベーションに従え。モチベーションを起こせないのは伝える側が悪い
アイデア自体をどうつくるかはアイデアラの責任
パフォーマーの意見はあくまで助言。取り入れる取り入れないは自由
アイデアの実現をどう行うかはパフォーマーの責任
アイデアラの意見はあくまで助言。取り入れる取り入れないは自由
2 アイデアラとパフォーマーが専任できる環境の整備
20%ルールの100%版が要る
それができるだけのリソースを経営者が一気に投資する
また必要なら追加の投資も行う(もちろん限度はあるがプロトレベルなら不自由しない程度はほしい)
これができるかどうかがすべて、できない奴は無能
3 コミュニケーションに費やせる文化の醸成
shokai.iconは時間の半分くらいをScrapbox書いてるのに使ってると言っていた(と思う)が、まさにこれ
業務時間の半分くらいはこのコミュニケーション(ぶつける前の意見を洗練させたり単に一人で思考したりする分も含む)に費やすことになるはずだ
これが一つの目安
逆を言うと、そうなる程度には文化を醸成していかなくてはならない
対面口頭だけでは難しい
テキストコミュニケーションがかなりの比重を占めるはずだ
あるいはテキストが苦手な奴がいても、得意な奴が前者の意見を全部テキスト化して残す、でも良い
4 No Mediator(仲介者無し)
コミュニケーションはアイデアラとパフォーマー当人が直接行わなければならない
コミュニケーションコストがうざいため、仲介者がいてはならない
よって、仲介者なしでコミュニケーションできる程度に双方にはリテラシーが求められる
正論来るのは嫌ですみたいなぬるい奴には無理だし
こいつ嫌いだからこいつとは関わりたくないというガキも無理だし
言語化できないけどとにかくダメなんだよみたいな奴にも無理
とはいえ横暴を許してもいけないわけで、どう自浄させるか……
ティール組織か?
5 第三者の限定的活用
あくまでも主体はアイデアラとパフォーマーである
が、彼らだけだと偏る、あるいはヒントが少ないので、それ以外の人(第三者)も関与させて良い
全社全員が読み書きできるようにするのが良いsta.icon
第三者の役割
1 アイデアラにヒントを与える(感想でもフィードバックでもアイデアでも何でもいい)
2 パフォーマーにナレッジを与える(このライブラリ使うと楽ですよとか)
3 アイデアラやパフォーマーの言語化を助ける(~~ということですか?とか~~ということを言いたいのだと思っていますとか)
4 パフォーマーがつくったプロトを試す
第三者の助言はあくまで参考にすぎない、どれを使う・使わないはアイデアラやパフォーマーの自由