文化のメカニズム
定義
人工的な本能を生み出し、そのおかげで膨大な見ず知らずの人どうしが効果的に協力できるようになった。この人工的な本能のネットワークを文化という
矛盾と戦うことで変化する
人間の手になる秩序はどれも、内部の矛盾に満ち溢れている。文化はたえず、そうした矛盾との折り合いをつけようとしており、この過程が変化に弾みをつける。
たとえば自由と平等は矛盾にする
どう折り合いをつけるか?
1789年以降の政治はすべて、この矛盾を解消しようとする一連の試みだったと考えることができる。
そして矛盾は不可分
現代の世界は、自由と平等との折り合いをつけられずにいる。だが、これは欠陥ではない。このような矛盾はあらゆる人間文化につきものの、不可分の要素なのだ。
その不可分がたまらぬのではないか
それどころか、それは文化の原動力であり……思考や概念や価値観の不協和音が起こると、私たちは考え、再評価し、批判することを余儀なくされる。調和ばかりでは、はっとさせられることがない。
実際、矛盾懐いて不協和音聞くようになってんのよ人間は
これはどの文化にとっても本質的な特徴なので、「認知的不協和」という呼び名さえついている。