声にはその人のほぼすべてが出る
声という音は……どのような情報かというと、身長、体格、顔の骨格、性格、生育歴、体調から心理状態まで。つまり、その人のほぼすべてです。
顔の表情筋の動きが声に与える影響は絶大なのです……眉をひそめるだけでもピッチ(微小な音程)は下がります
声を出すことは、身体の他の働きをしている機能を巧みに利用し、全身を共鳴させて出すもの。
心臓に疾患があると「サ行」「カ行」が不明瞭になりますし、
まばたきは声のピッチを下げて不安定にするので、フレーズの途中ではしないのは鉄則なのです。
例としてケネディの話。まばたきするタイミングが上手かったらしい
せっかち……どこか耳障り……難民や移民を排斥し、自国の利益を優先しようとする政治家に、言語が違っても共通の要素が表れるのが声の興味深いところです。
親の血を受け継いで生まれ、周りを取り巻くものを吸収して育ち、教えられ、学び、さまざまな経験をしてきた自分。そして今、どのような体調で、どんな精神状態で、何を求めて、何のために話しているのか――そのすべてが出ているのが声なのです。