バケツを蹴る
“kick the bucket ” は「死ぬ」のぞんざいな表現です。使うときは十分気をつけなければなりません。このイディオムの辞書による説明の中には、疑問に思うものもあります。「首をつるときに台にしたバケツをけとばす」から「死ぬ」となったとあります。でも、台にしたバケツを自ら蹴れば、「自殺した」ことになります。第三者が蹴れば殺人で、殺されたことになります。このイディオムの意味は「自殺する」でも「殺す」でもないのです。「死ぬ」なのです。
OED says
“A beam or yoke on which anything may be hung or carried.”
“The beam on which a pig is suspended after he has been slaughtered is called in Norfolk, even in the present day, a ‘bucket’. Since he is suspended by his heels, the phrase to ‘kick the bucket’ came to signify to die.”
DeepL.icon
何かを吊るしたり運んだりする梁やくびき
豚を屠殺した後に吊るす梁は、現在でもノーフォークでは「バケツ」と呼ばれている。豚はかかとで吊るされるため、「バケツを蹴る」という言葉は死ぬことを意味するようになった。
昔、梁は bucket と呼ばれていたのです。畜殺され、足からつるされた豚を見た人たちは、豚が梁を蹴っているように見えたのでしょう。このことから、「死ぬ」を意味するようになったのです。この説明ですと、理屈に合います。長年の疑問が解けました。
え、よくわかんない。梁からつるされた光景を見て「梁を蹴ってる」ように見えたりするの?sta.icon
個人的には以下かなと想像sta.icon
死にそうな豚を吊るすと、豚がもがいて蹴る
死んだ豚を吊るしたまま作業するときに少し上げ下げするが、そのときに梁とぶつかる(蹴っているような音がなる)