イノベーションはいんちき遊びから生まれる
「いんちき」というのは、すでにあるその道のプロがとるような安定して同じ結果が出る、既存の、正しいやり方ではなく、破綻することがわかっている間違ったやり方でもない、枠から外れた新しい発想や手法のことです
事例
グーグルが1998年に検索エンジンを始めた時のサーバーは、メーカーが売っているちゃんとしたサーバーではなく、日本でいう秋葉原のようなところで部品を買ってきて自分たちでつくったものでした。
スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックはアップルを創業する数年前に、違法に無料通話を可能にする電話会社ハッキング装置をつくっています。それを通じて、コンピューターや通信に詳しくなった。
ハードレベルで遊ぶというニュアンスがある
日本の企業でも1990年代くらいまでは社内にサーバーを置くスペースがあったのですが、仮想化技術やクラウド・サービスが出てきてなくなってしまいました。目の前に物がないと、例えばヴィエムウェア(VMware)やハイパーV(Hyper-V)を使うことはできても、それらがどうやってつくられているのかがわからなくなってしまう。「いんちき遊び」のやり方を忘れてしまったんですね。
日本の大企業は、1990年代くらいまではコンピューターや通信機器などハードウェアをつくっていたんですよ。もっとさかのぼると、造船や製鉄に始まり、繊維、工作機械、エレクトロニクス、化学、建設などあらゆる産業技術を外国から吸収し、それを超える発明をして世界トップクラスの製品を生み出していました。
そう。そう!sta.icon*2
昔の日本ができていたイノベーションと、今の日本にそれができてない現状について、(俺が漠然としか感じられてなかったことを)詳しく言語化されている
20年以上続いてる製品の開発を担当したことあるけど、ソース見てると、まさに昔つくってた人達がこれなのよね
遊んでるなぁ、楽しそうだなぁ、自由にやれてたんだなぁってのが伝わってくる
C言語で書かれたリーダブルコードガン無視のクソースだったけど
まあ当時ならリーダブルの概念さえなかったからしゃーないところはある
社外秘でここに書けないのが惜しいけど、こんなのよく考えたなぁってアルゴリズムとかが泥臭く実装されてるのよね
でもいんちきだけじゃダメよ
「いんちき遊び」をやることは重要ですが、出来上がったものがいんちきでは駄目なんですね。そうならないために押さえておきたい要素が2つあります。1つは、継続可能であること。ずっと動くもので、価値を継続できること。もう1つは、安定して動作すること。私が審査を担当する「通信」の領域では安定性がとても重要です。
いんちき遊ぶで済むところまででメシ食べたいなぁwsta.icon