2023.04.04 プロジェクト遂行状況報告_ネガティブマインドのサポート
研究題目
ネガティブマインドのサポートと解消のためのモバイルアプリケーションの社会実装
本年度の活動状況
本年度前半では、機械学習モデルBERTと短文記述回答を用いた主観評価の推定を行った。実験参加者の自由形式による短文記述回答と教師なしBERTを用いて印象評価を推定した結果、文章の構造(語順)によって特徴量が大きく変化すること、変数(特徴量)の一部に語順と相関があること、変数(特徴量)の一部に刺激の要因と相関が見られること、参加者内の相関と比較して参加者間の相関が低いことがわかった。これらのことから短文回答の表現に制限を設けたら精度が向上する可能性が高いことが考えられるため、本年度後半では、回答方法に制限を加えた記述式の短文回答と選択式の短文回答を比較する実験を行った。記述式の短文回答では実験参加者に、回答の語順も一定となるように事前に口頭で教示を行った。また選択式の短文回答は常に選択肢の語順が一定かとなるように回答方法を設定した。その結果、構造を制限した短文評価から刺激の要素と関連する変数が記述式・選択式ともに多数存在した。また明示的な回答(刺激の要素)と関連する変数が多数存在した。これらのことから、BERTを用いて印象評価の推定できる可能性が高いことがわかった。また回答に存在しない印象は現時点では推定できないこともわかった。この結果から、評価データを用いて教師ありBERTによる学習を行い、評価結果を推定した結果、実際の印象評価に近い推定が可能であることがわかった。評価データを用いて教師ありBERTによる学習の発表は、次年度に行う予定である。
研究の成果の公表
学会発表
"印象に関する回答文と機械学習を用いた質感評価の推定"
表 柚希, 杉山, 賢二 山添 崇
電子情報通信学会 イメージ・メディア・クオリティ研究会 2022年7月8日
"ディスレクシアの質感認知特性の評価と検証"
松井 彩果, 杉山, 賢二, 池下, 花恵, 山添 崇
電子情報通信学会 イメージ・メディア・クオリティ研究会 2022年10月21日
"短文形式の画像主観評価とBERTを用いた印象評価の推定"
表 柚希, 杉山賢二, 山添 崇
電子情報通信学会イメージメディアクオリティ研究会 2023年3月16日