「マネジャーの一言「それは違う」」より
次の中で正しいのは、どれですか。
(1) 9+6=3
(2) 9-6=3
(3) 3-2=1
(4) 12+12=12
正解は、すべて正しいです。
9+6=3 12+12=12は、時間で考えてみてください。9時に6時を足すと15時(3時)となります。
これは問いの立て方が間違い。
敢えて言うなら「次の恒等式が全て正しいとする条件はあるか?」くらいか。
あるいは (1) から (3) を示して 「12+12」を解かせるとか。
例を示してその背後にある構造を考えさせる問いかけはよくある。
「なぞなぞ」もその一種と考えていいだろう。
しかしそういうのをすっ飛ばして「次の中で正しいのは、どれですか」と問うのは全く以っていただけない。
構造を示すことなく「正しいのはどれ?」と問いかけても,それは不定解にしかならない。
たまにいるのよ。
自分しか知らない「暗黙知」を前提にして話を進めようとする人。
学生時代なら「変わり者」で済むかもしれないけど,社会に出たら致命的。
それでプロジェクトが頓挫,デスマーチ化する場面をいくつも見てきた。
他者を理解する,あるいは他者に理解してもらうってのは基本的に大変なことなのよ。
何故なら「理解はプロセス」であり「理解は対話」だから。