「アメリカは70年間、衰退し続けている」より
社会学者のアーリー・ラッセル・ホックシールド(カリフォルニア大学バークレー校教授)は、トランプ支持者たちを調査した結果、「彼らは、長蛇の列で順番待ちをしているんだ」と言っています。
彼らの両親も、彼ら自身も、よい生活を求めて懸命に働いてきた。保守的で、聖書に従う敬虔なクリスチャンで、よりよい生活を求めて一歩ずつ前進していた。ところが過去25年間、彼らは一向に前へ進めなかった。列の先頭の方は、次元の違う金持ちになった。でもそれは構わない。「懸命に働けば、金持ちになれる」というのがアメリカンドリームなのだから。問題なのは、自分たちの後ろにいる奴らだと。黒人や移民、シリア難民といった弱者たち。連邦政府は、「列の後ろに並んでいる奴ら」を優先して、列の前の方に押し入れてくる。外国人や職を失ったシングルマザーに、政府が経済援助するということは、彼らを列の前に押し出すということだ。こうして自分たちは割を食ってきた。もううんざりだ、というわけです。
これって「相対的剥奪感」を表すものだけど,なかなか上手い喩え方だなぁ。
使わせてもらおうw
ちなみに米国では「お金持ちになる」ことを全肯定する。
「お金持ちになる」ことは神からの祝福であり,自身の行いが(神の名の下に)正しいことの証明であると考えるわけだ。
いわゆる「アメリカン・ドリーム」もこの(日本から見れば)独特の思想がベースにある。
日本の「嫌儲」なんかチャンチャラ可笑しいということである。