機能創造理工学科長挨拶
※2024年3月まで学科のWebサイトにありましたが,サイトの移転に伴い現在はなくなっています。
現代社会はますます高度化・複雑化・国際化の一途を辿っています。その中で、将来自分の身を立てていくためにいま大学で身に付けるべきことは何でしょうか。これからは、自らの高度な専門的能力だけでなく、色々な分野からなるチームの中でお互いの専門性を理解して協調していく能力も必要とされるでしょう。上智大学の機能創造理工学科は、「複合知」の獲得を通じ、そのような能力を会得する場として最適と考えます。 本学科は、物理学を基礎として持続可能な科学技術の発展に貢献すべく、学問として最先端の物理を探求する理学と、社会に役立てる方法論を確立する工学とが共存しています。本学科では、両者の基礎を学ぶとともに、自分の専門を物理学、機械工学、電気・電子工学からなる3つの学問領域から選べ、入学後の学問の選択の幅広さに大きな特長があります。 本学科のカリキュラムは、実現象を実験で体験する一方、物体や物質のしくみを数式で記述して設計・制御する理論もしっかりと行い、両者を有機的に体得することに特長があります。物理現象に根ざし、地に足のついたものの見方ができる人材は、いつの時代でも社会に求められており、実際に学科の就職状況は極めて良好です。 上智の売りは国際性です。理工系の実践的英語を身に付ける科学技術英語という科目があるほか、本学科内には英語コース (Green Engineering Program) が設置されており、英語で教える専門科目を履修したり、留学生と交流したりすることで、英語のスキルアップができます。科学技術に国境はありません。必ずしも英語が得意である必要はありませんが、自分の語学力を最大限に活かす術を身に付けて欲しいと願います。 卒業研究は4年次の1年間、3年次に希望者にはリサーチトライアルでもう1年間の研究期間がありますが、それだけでは最先端の研究には不十分です。本学科では大学院博士前期課程(修士)への内部進学者が約半数おり、立派な研究成果を国内外の学会で発表しています。さらに博士後期課程に進学すれば、博士の学位を取得できます。東京の中心という地の利を生かして内外の研究機関や企業との連携も活発であり、文系と理系が同じキャンパスにいることで多様な視点に基づく文理融合的な研究も容易です。 社会の要請に応える「複合知」を獲得する学びと研究の環境に恵まれた機能創造理工学科、しかし、それを存分に活かすには、学生の皆さんが能動的に学ぶ姿勢も必要です。幸い、上智大学は少人数教育を実践しており、所属教員は皆さんの学びを懸命にサポートします。多くの意欲ある皆さんが機能創造理工学科に入学、卒業され、社会で活躍されることを期待しています。
機能創造理工学科長 (2022/04/01〜2026/03/31) 宮武 昌史MIYATAKE, Masafumi / 宮武 昌史.icon