私はあらゆることを知らないことを知っている
これは矛盾しているのか?
形式的に書けばこうな気がする
(私は)$ aを知っている$ K(a)
$ aを知らない$ \lnot K(a)
$ \forall x.\lnot K(x)
全$ xについて$ xを知らない
私はあらゆることを知らない
$ \exists x. \lnot K(x)でないことに注意
これは私はあらゆることを知っているわけではないに相当する
$ \lnot(\forall x. K(x))
$ K(\forall a. \lnot K(a))
「私はあらゆることを知らない」ことを知っている
人間が知ることができる事象すべての集合$ Aがある
$ a \in A
このとき$ \lang \forall a. \lnot K(a) \rangという事象は$ Aに入るのか?(事象であることを強調するためにカッコ$ \lang \rangでくくった)
集合論のパラドクスっぽい
どっちにするべきだろうか
私($ \varphi)が知ることができる事象すべての集合$ A_\varphiがあって
$ A_\varphi各々の要素を$ a_\varphi, b_\varphi \cdotsとするか?
「私が知る」$ K_\varphiという述語にするべきか?
集合は私からフリーか?
人間が知ることができる事象すべての集合$ Aか
私が知ることができる事象すべての集合$ A_\varphiか
両方いるのでは?
この世に存在するあらゆる事象$ M^U
人間が知り得ないことも含む
認知という行為ができる人間全体の集合$ H
その一人をとってくる$ \varphi \in H
$ \varphiが事象$ mを知っている$ K_\varphi(m)
$ \varphiが知っている事象すべて$ M_\varphi = \{ m \in M^U \mid K_\varphi(m) \}
知識とでも呼ぼう
$ \varphiはあらゆることを知らないは次のように表される
$ M_\varphi = \empty
$ \lang M_\varphi = \empty \rang \in M^U
事象であることを強調するために$ \lang \rang
$ \varphiはあらゆることを知らないは
$ M_\varphiに入らない / 入れるべきではない(禁止)
$ \lang M_\varphi = \empty \rang \notin M_\varphi
($ \varphiの)知識を含む事象を知識$ M_\varphiに含めてはならない
$ M_\varphiに依存する事象を$ a_{M_\varphi}とする
例えば,$ \lang M_\varphi = \empty \rang
ここで,もう一人をとってくる$ \psi \in H
$ \lang M_\varphi = \empty \rang \in M_\psi
つまり$ a_{M_\varphi} \in M_\psi
SnO2WMaN.icon
知っていることと知り得ることをごちゃごちゃにしているな
知る可能性があること
実際知っていること
この2つは別々に考えたほうが良さそう(面白そうというのがある)
$ M_\varphi = \emptyは本当に事象なのか?
事象を情報と呼べば良かった,$ Iでいいじゃん
この禁則事項は正しいのか?
「私はTypeScriptが書けます(TypeScriptを知っています)」
「私はGoが書けません(Goについて知りません)」
ということは私がよく知っている,
これは私についての知識の中に私についての知識があることになるのでは
もしかして認識論理ってこういう学問なのかもしらないけど… これちょっとなし
$ \psiは,「$ \varphiがすべての$ x \in M_{\varphi}を知っている」ことを知ることができる
「$ \varphiがすべての$ m_\varphi \in M_{\varphi}を知っている」
$ \forall x \in M_\varphi . K_\varphi(x)
$ \psiは「$ \varphiがすべての$ x \in M_{\varphi}を知っている」を知っている
$ K_\psi(\forall x \in M_\varphi . K_\varphi(x))
超人$ \omega \in Hがいると仮定する
あらゆる人間$ h \in Hの知識$ M_hとで,$ M_h \sube M_\omega
つまりあらゆる人間が知っていることを知っている人間がいるとする
$ \varphiからしてみると
$ M_\omega \neq \emptysetは知ることができる(SnO2WMaN.icon可能性,ここは怪しい)
つまり$ \lang M_\omega \neq \empty \rang \in M_\varphi
これはなんら矛盾はない
が,
$ M_\varphi \subset M_\omegaより
$ \lang M_\omega \neq \empty \rang \in M_\omega
これは禁止事項に引っかかってしまう
つまり,そういった$ \omegaの存在は認められないことがわかる(背理法を使うなら)
ちょっと弱い超人$ \omega' \in Hが存在すると仮定する
あらゆる人間$ h \in Hの知識$ M_{h}のうち,
$ \omega'の知識に関する事象$ m_{M_{\omega'}}が欠落した知識$ \hat{M_{h}}
これについて$ \hat{M_h} \sube M_{\omega'}
どういう存在なのか?
あらゆる人間は,弱い超人$ \omega'について「どういう知識を持っているのかサッパリわからない($ \omega'の知識についての情報を持たない)」