Gödelの第1不完全性定理の対偶
Gödelの第1不完全性定理は大雑把には以下のとおりである.ただし体系が満たすべき条件は一旦ボカす.
ある体系$ \mathscr{S}が無矛盾であり,かつある条件を満たすなら,$ \mathscr{S}には証明も反証も出来ない文が構成できるため,不完全である.
ここで体系の無矛盾性とは,その体系で構成可能な文の中で「証明可能でありかつ反証可能である」と言った文が作れないということを意味する.
すごい大雑把にいえば,$ \mathscr{S}にはホントつき文が構成できないという条件である.
この条件では嘘つき文が構成できるという話である.
雑に記号で表せば.
$ \mathscr{S}ではホントつき文が作れない$ \implies$ \mathscr{S}では嘘つき文が構成できる
↑の形でほとんど直接示せるからだが,あまり下の対偶は聴かない気がする.まああんまり意味がないからだが.
ある体系$ \mathscr{S}が完全であり,かつある条件を満たすなら,$ \mathscr{S}には証明も反証も出来る文が構成できるため,$ \mathscr{S}は矛盾である.