Routed Protocol
ルーティング対象 (routed) プロトコル
ルーティング対象プロトコルとルーティングプロトコル
混同されやすいが、ルーティングプロトコルとルーティング対象 (routed) プロトコルは異なる。 ルーティングプロトコルはルーターが経路決定に使うのに対し、ルーティング対象プロトコルは L3(ネットワーク層) デバイス間の実際のテータ転送を受け持つ。 ルーティング対象プロトコルとは、通信プロトコルのうち、パケットをホストからホストへアドレス形式に従って転送する際にネットワーク層アドレスに関する十分な情報を提供するもので、それ自体は発信元から送信先までの経路全体を把握していない。 ルーティング対象プロトコルはパケットの形式と各フィールドの用途を定義している。 パケットは一般にネットワークのエンドシステムからエンドシステムへ伝送される。 ほぼ全てのネットワーク層プロトコルとその上の層はルーティング可能であり、例えばIPがある。 イーサネットなどのデータリンク層プロトコルはルーティングに必要な情報を持たないため、必然的にルーティング不可能なプロトコルである。 ネットワーク層アドレスを持たずにデータリンク層に直接乗ったプロトコルとして NetBIOS があるが、これもルーティング不可能である。 場合によっては、ルーティング対象プロトコル上でルーティングプロトコルを使うこともある。 例えばBGPはTCP上で動作する。 このようなシステムの実装にあたっては、ルーティングプロトコルとルーティング対象プロトコルの相互依存が生じないように注意が必要である。 ルーティングプロトコルがトランスポート層(OSI参照モデルの第4層)の上にあったとしても、1つ上の階層に位置するわけではない。 ルーティングプロトコルはOSIのルーティングフレームワークによれば、ネットワーク層の管理プロトコルであって、その転送機構は関係ない。