107-20180306 ダンボール10箱の生活
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このブログのタイトルの通り、私はシンプルな考え方や生活を目指そうとしていますが、その最終形がどこにあるのか、明確にはできていません。ただ、ある日この本を読んでいて、少なくとも途中経過としての具体的な考えが頭に浮かびました。
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筆者が学生だったころ、非営利組織のビジョンおよびミッションステートメントを評価する作業のなかで、この一節が異彩を放っていたそうです。
彼(注:ブラット・ピット)はハリケーン・カトリーナに襲われたニューオリンズの復興の遅さに苛立ち、自らメイク・イット・ライト財団を設立した。その目標はこうだ。
「ニューオリンズの下9地区に住む世帯のために、低価格で環境にやさしく、災害に強い家を150戸建設する」
このステートメントは、教室の空気を一変させた。
やはり具体的でリアルな数字があると、切迫感が格段に違います。これを読んで、ふとした考えが浮かびました。
自分に関するモノを「ダンボール10箱」におさめられないだろうか?
私はこれまで10回ぐらい引っ越しを重ねてきましたが、そのたびに運送屋さんから「荷物が多いですね」と言われてきました。これは結婚する前からそうでしたので、家族の問題ではなく、私自身がモノを持ちすぎる傾向があるようです。
例えばモノを300個に制限する、という考えもあるでしょうが、数えるのが大変なので、もう少しイメージしやすい考えとして浮かんだのが「ダンボール10箱」でした。ダンボールの箱に統一規格があるのかどうかわかりませんが、一人で持てるだけの大きさと重さを想定してみれば、この棚のこの部分で1箱、ぐらいのカウントはできそうです。
自分に関するモノ、というのは、衣類、書籍、音楽CD、書類、電子機器、鞄類、小物類、すべてを含みます。ざっと見て、現状は少なくとも20箱は超えそうです。ということは、半分は捨てる必要がある、ということになります。
一方で目標としての10箱のうち、先述の要素にそれぞれ何箱分をあてるか?と考える必要が出てきます。大きさだけで決まるものではありませんが、この区分けは自分の生活の指向を大きく反映しそうです。そして、その基準となりそうなのは
自分の生活を管理するにあたって必要なモノは何か?
自分に快適さを与えてくれるモノは何か?
この二つのような気がします。前者は税金を含めた広い意味での財産管理がまず浮かびます。紙で持っておく必要があるモノが少なくありません。後者はかなり電子化されたとはいえ、手元に持っておきたい本やCDがあります。ただ、今あるモノが全部必要か?といえば、そうでもないかもしれません。無人島にダンボール1箱分だけ本を持って行ける、kindleはダメだよ、と言われたら何を持って行くか、と考えるといろいろな想いが浮かびそうです。
以上はすべて、ある意味思考実験です。ただ、仮に私が急にこの世を去ったとき、残されたモノを見て私がどういう人だったかを連想することになるでしょう。その意味でも、あまりおろそかにはできない気もしています。