026-20150626 スローダウンを受け入れること
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昨日の話の続き。
『仕事と子育て「誰でも両立可」 父親の45%余 NHKニュース』
今回の調査結果について、博報堂こそだて家族研究所の尾崎徳行上席研究員は、「父親の子育てへの意識は高まっているが、時間のやりくりの難しさから行動に移せない人が多いことがうかがえる。家族と過ごす時間を決めて仕事に取りかかるなど、具体的な行動目標を立てることが、両立への近道ではないか」と話しています。
たしかに「時間」だと思います。ポイントは。私が年休とか育児休業にふれたのも、時間がポイントだと思ったからです。
でも、そもそも「仕事と子育ての両立」って、物理的に不可能なのではないか、と考えています。「子育て」というこれまでなかったミッションに対応するためには、時間を確保せざるを得ない。その時間は、今まで趣味とか仕事とかに使っていた時間をあてざるをえない。
すると、いくら工夫をこらしたとしても当然仕事量は減ります。スローダウンせざるを得ません。それができないのではないか。特に、父親は。
女性が育児のために一時的にスローダウンするのは社会で広範に認められている一方で、小さい子どもを持つ男性の大変さはそこまで理解されていないのが現状で、最近はパパの方が疲れてるんじゃないか?という気さえしています
これはイギリスの例ですが、イギリスのお父さんでさえ、スローダウンは大変。一方、日本のお父さんはそもそもスローダウンしようという意識そのものがないんじゃないか。
もちろんスローダウンすると、業績とか給与に響く可能性がありますが、いろんな意味で、それを受け入れられないのではないか。例えば右肩上がりが当たり前の人事制度になっていれば、スローダウンをやりたくてもできません。
つまり、意識改革が必要なのは「お父さん」本人だけではなく、その可能性を断ってしまっている社会全体なのではないか、という気がしています。
もっとも、そんな「社会全体」の仕組みやルールの大半は、やっぱり「お父さん」が作っているんですけどね。