020-20150620 シンプルに考える:不安への解は、感覚
前回は昔の本でしたので、今回は最新のベストセラーを。
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まず、読了した感想は「厳しい方だ」ということでした。とにかく、カスタマーファースト。そのために自分の持つすべてをつぎ込み、あらゆる余計なものを排除する。まるで禅僧のようです。LINEってすごく厳しい会社なのだと思います。ブラック、という意味ではなくて。
この本で私がまず目についたのは「不安」という言葉でした。シンプルを目指し、余計なものを排除すると、当然、不安になる。もともとこの変化の激しい時代、ただでさえ不安なのに、さらにぶった切ってどうするの?
わかるはずもない「未来」を予測するなどという作業は、会社にとって余計なことなのです。それよりも、「目の前」のニーズに応えることに集中する。そして、常にそのニーズに変化の兆しはないかと、神経を鋭敏にしておくことのほうが重要だと思うのです。
不安への解は、集中、そして研ぎ澄まされた感覚。ロジックではなく、感覚。そうかぁ、と思いました。あんまりそのように考えたことがなかったのですが、実は当たり前なのかもしれしれません。
ところで、ADHDってある意味神経過敏な方々ですから、もともと研ぎ澄まされた感覚を持っている。というより、周囲の変化に目が行き過ぎて、大変なことになっているのがADHDではないか。ならば、余計な変化を見えなくすればいい。著者が言っている「計画」はいらない、というのも、そのひとつ。
日本人には「変わるのは悪いこと」というイメージが強い。だから、計画の変化にネガティブに反応してしまう社員が現れる。ならば、計画を発表しなければいい。そうすれば、計画が変わったかどうか誰も気づかない。みんながハッピーになれるし、何より変化への抵抗がなくなるんじゃないか。
計画なんか作るからその後の変数が増える。ならば最初から見せなければいい。そして、本当に見るべき変化(この本ではカスタマー)だけに集中する。たしかに日本人って「変わること」に対する本能的な抵抗って大きいような気がします。スケジュールが大事な農耕民族だからでしょうか。そこに鋭敏すぎる神経が加わると大変なことになるのもわかります。
では、私にとって、本当に見るべき変化って、なんだろう?
まずは、家族。それから‥?
といろいろ考えてしまいました。