006-20150606 Think Simple:シンプルは1日にして成らず
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この本はシンプルというキーワードをもとにして、アップルという企業を生み出した組織論がメインであり、企業人としてすごく参考になる(できるかどうかは別にして)のですが、一方で個人の生活に役立つことがいくつも書かれています。昨日書いたあの一節も取り上げられています。
Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean and simple. But it's worth it in the end because once you get there, you can move mountains.
シンプルであることは、複雑であることよりもむずかしい。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。だが 、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。
この本の最後に出てくるジョブズ自身の言葉です。読んだのは日本語版ですが、原文をネットから拾ってきました。人はシンプルさに惹かれるが、自分のものとするのはそう簡単なことではないんですね。多くの人がかかわる企業はもちろん、個人でさえも。
アップルのすごいところは、その言葉をきのうや今日、獲得したわけではないことだ。それは三〇年かけて築いてきた評判のひとつなのだ。 アップルは長いあいだ、技術用語を使わず、人間的な方法でコミュニケーションをとってきて、それをシステムに刻みこんできた。
(第8章 Think Human 人間を中心にする より)
ハードに考え、それを長く続けて、やっと身につく。「シンプルさ」に限らず、思考回路を身につけることはそういうことだと思います。
私の頭の中を反映するこのブログが、「複雑さ」に支配されないよう、末永く努力しなければ。