牧水・短歌甲子園2025 詠草メモ
8/9 一次リーグ
飛騨神岡(白・岐阜)×宮崎西(赤・宮崎)
神岡高校
宮崎西高校
延岡工業(白・宮崎)×光陵(赤・神奈川)
延岡工業
光陵高校
名古屋(白・愛知)×尚学館(赤・宮崎)
名古屋
尚学館
NHK学園(白・東京)×岡山朝日(赤・岡山)
NHK学園
岡山朝日
宮崎北(白・宮崎)×飛騨神岡(白・岐阜)
宮崎北
飛騨神岡
延岡工業(白・宮崎)×星野(赤・埼玉)
延岡工業
星野
八女(白・福岡)×名古屋(赤・愛知)
八女
名古屋
宮崎商業(白・宮崎)×NHK学園(赤・東京)
宮崎商業
NHK学園
宮崎西(白・宮崎)×宮崎北(赤・宮崎)
宮崎西
宮崎北
光陵(白・神奈川)×星野(赤・埼玉)
光陵
星野
尚学館(白・宮崎)×八女(赤・福岡)
尚学館
放課後にスタッカートを響かせて近づいてくる恋の足音
恋するの下手くそだから当分は猫だと思って飼ってください
電流は私の指に辿り着きすべては恋になるためのもの
八女
どうしても君に回収して欲しいさり気なく張る恋の伏線
アルバムのばあちゃん見つめるじいちゃんの目は初恋のあの日のように
冷静な我の理性はオムライス 恋に落とせるものなら落とせ
岡山朝日(白・岡山)×宮崎商業(赤・宮崎)
岡山朝日
きみの死後関係者面してみたく恋をしているアンダンテの夏
使えなくなった通学定期剣 傷の多さは恋バナの数
街の夜の雲まで照らす明るさに両耳塞ぐ失恋ソング
宮崎商業
僕のことまだ好きなのか聞くために恋の答えはこの坂の上
「勝負しよ」ほんとはテストは口実で恋は鉛筆ダコの膨らみ
「じいちゃんが死なんと死ねん」ばあちゃんの恋は熟成六十年物
10日 準決勝
光陵(白・神奈川)×宮崎北(赤・宮崎)
光陵
死ぬ権利なんてないから学生の筆は夏より青くなるんだ
青空の定義を探す さよならを生命線に絡ませたまま
進むべき道はどこかと問うている十七歳の夜 生きている
宮崎商業
言葉より生まれる沈黙きみのいる迷路のなかを歩き続ける
友だちと笑い合ってるときいまも蒲公英を吸って蝶は生きてる
生肉のように赤いぞ僕の頬 快晴の夏に焼いてかくそう
NHK学園(白・東京)×名古屋(赤・愛知)
NHK学園
ぼくはただ「死にたくないな」それだけだ 生きる苦みはゴーヤジュースに
サイレンの赤は私を遠ざかりかげろうのごと生命はゆらぐ
炎天に立つひまわりよ啼きたくはないか生まれるときだけはただ
名古屋
引っ張ればパン生地千切れ なんていうか、君は千切れやすそうなパン生地
弁当を分け合っている屋上の留学生と留年生と
俺って君のなんだったっけ 炒飯の生姜の紅が滲みだしている
10日 決勝
宮崎北(白・宮崎)×名古屋(赤・愛知)
宮崎北
言いかけてやめた理由はなんとなく入道雲が止まって見えた
手をぎゅっと握りしめてる君の癖 気づいたわたし心掴まれて
五十キロをベンチプレスで持ち上げて頭によぎるあの子は何キロ
名古屋
つつがなく暮らせるように雨をかく(いつか雪かきする練習です)
共学化した高校の男女比がサウジアラビアぐらいだってさ
将来のことは知らない知りたくない シンバルの人ずっと立ってる