「かわいい」論
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2013/4/22
2013/5/26
メディア掲載レビューほか
「かわいい」論
様々な場面で使われる「かわいい」という形容詞。著者は「かわいい」を21世紀の日本の美学と位置づけ、その分析を試みる。
まず「かわいい」の源流が11世紀の『枕草子』にあり、江戸期の歌舞伎や大衆小説を経て、太宰治ら現代の作家にも受け継がれ、独自の美学へと洗練されてきたことを解説する。また、「かわいい」の構成要素として、美しさのほかに醜さ、不気味さなどのグロテスクも微妙に交じっていることを指摘。重要な属性である小ささと、日本文化の「縮み」志向との関係も探る。
ハローキティ、パフィー、ポケモンなど、「かわいい」が世界で受け入れられ、巨大な市場を作り出している背景を検証。「かわいい」文化を多方面から分析したユニークな1冊である。
(日経ビジネス 2006/03/20 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
内容(「BOOK」データベースより)
世界に冠たる「かわいい」大国ニッポン。キティちゃん、ポケモン、セーラームーンなどなど、日本製のキャラクター商品が世界中を席巻している。その市場規模は二兆円ともいわれ、消費社会の文化商品として大きな意味を担うようになった。では、なぜ、日本の「かわいい」は、これほどまでに眩しげな光を放つのか?本書は、「かわいい」を21世紀の美学として位置づけ、その構造を通時的かつ共時的に分析する、はじめての試みである。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
四方田/犬彦
1953年西宮市生まれ。東京大学で宗教学を、同人文系大学院で比較文学比較文化を学ぶ。ソウルの建国大学、コロンビア大学、ボローニャ大学などで客員教授、客員研究員を務め、現在は明治学院大学教授として映画史について教鞭を執る。映画と文学を中心に、漫画、料理、都市論、現代思想をめぐり、批評活動を行なう。サントリー学芸賞、伊藤整文学賞、講談社エッセイ賞などを受ける。サイード、ボウルズ、パゾリーニの翻訳がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)