ルッキズムと痩せ薬
アメリカではやっているもの
国民の4割が肥満という米国で特効薬ともいえる新薬が広まっている。自分で注射を打つだけで食欲を抑えられる肥満症治療薬が2021年に承認され、手軽なやせ薬として世代を超えたブームとなっている。国民病とされる肥満解消への期待が広がる半面、社会への副作用も小さくない。
米食品医薬品局(FDA)は21年、デンマークの製薬大手ノボノルディスクが糖尿病薬を転用して開発した肥満症治療薬「ウゴービ」を承認した。すぐに供給が追いつかないほどのブームとなり、イーライ・リリーなど複数の製薬会社が追随した。