アニメ制作会社のようなC向け制作会社
一つのアプリの寿命が短くなってきている?
なにかのアプリを1つだけで社運をかけるような挑戦は少なくなる可能性が高い
利益率を担保に多くのいろいろなプロダクトを展開していくことが重要なのではないか
ベンチャー・キャピタリストのリー・ジンがこれからの消費者向けアプリについてユニークな論考を展開している。
消費者向けのアプリは今やエンターテイメントに似ていて、移り気なユーザーはすぐに最新のものを試したくなる。既存のアプリやサービスがますます多くのユーザを獲得する中、一つのアプリやサービスに社運を賭けて、その成長を目指すというモデルはもはや古くなりつつあるのでは、というのが彼女の主張だ。彼女が代替案として提示するのは、小規模で一過性のヒット商品を作る、ということ。いつかは10億人のユーザーを獲得できるようなものを作るのではなく、一瞬のうちに注目を集めるようなヒットアプリを次々と発表すべきだ、と彼女は考えている。これは、サービスを創る側が持つ、寿命が長いサービスをより多くの人に使ってほしい、という希望には反するものであり、直感的には抵抗感を感じてしまう人も少なくないのではと思った。しかし、実際問題として、この記事が言う通りアプリの目新しさは、アプリが反復して拡大する前にすぐに失われ、より多くの選択肢や形式を提供する既存企業に対抗することが難しい。 このコンセプトは、ユーザー獲得や人材などの経営資源を共有しながら製品を次々と開発・発売するベンチャー・スタジオ・モデルを反映したものだ。そして、ZyngaやSupercellなどのカジュアルゲームスタジオのように、コアとなるゲームプレイ要素を共有しながらも、差別化された体験のためにタイトルを数多くリリースする、というモデルに近い。 人々のアテンションが短くなり、選択肢もこれまでにないほど多くなる中でこの提案は一定の合理性はありそうだと思った。一方で、サービスを作る側の消耗も大きくなりそうなモデルとも感じた。