LlaMA
「ザッカーバーグには、フェイスブックがIT業界でしてきたことの中で、最も評判が良いのがLlaMAのオープンソース化だろうと伝えました」。 コリソンは最近、メタが自社のAI技術について戦略的判断を下すための助言を提供するアドバイザリーグループに加わった。メタはフェイスブック、インスタグラムなどのアプリを運営している。
ザッカーバーグと親友だという音楽配信大手スポティファイのダニエル・エクはこう説明する。
「マークは過去から大いに学んでいますね。IT業界には常に、オープンかクローズドかという2つの道があったのを理解しているんです。そしてマークが採用するのは決まってオープンです」。
LlaMAのオープンソース化は、メタが大金を費やして開発したコンピューターコードを当面の投資リターンが見込まれない状態で配布することを意味する。
ただ、これもザッカーバーグに言わせると「良いビジネス」だ。
メタのソフトウエアやハードウエアツールを利用するデベロッパーが増えれば、同社の技術エコシステムへの投資が進み、同社の立場がさらに確かなものになる。
LlaMAの技術は、メタ社内のAIシステムの改良にも役立っていて、アプリ上での広告ターゲティングやユーザーに関連性の高いコンテンツを勧める機能に寄与している。
MITスローン経営大学院でAIを研究するヌール・アフメドは「ザッカーバーグのまさに狙い通り、メタにとって都合の良い状況になっています。LlaMAは誰にとってもウィンウィンです」と分析する