観光は、本来ならば行く必要がないはずの場所に、ふらりと気まぐれで行き、見る必要のないものを見、会う必要のないひとに会う行為である。だからそれは、一部の富裕層だけでなく、中産階級や労働者階級ですら、生きるために不必要なものにあるていどお金を投じることができるようになった、産業革命以降の生産力の上昇した豊かな社会でしか産業としては成立しない