プロダクトマネジメント×行動経済学
行動経済学(こうどうけいざいがく、英: behavioral economics)とは、経済学の数学モデルに心理学的に観察された事実を取り入れていく研究手法である(Wikipediaより)
「人間は合理的な判断をする」(=エコノ)という前提で成り立っていた既存の経済学に対し、「人間は必ずしも合理的な判断をしない」(=ヒューマン)という前提で人々の経済活動を分析する学問 人間の思考には「システム1」と「システム2」と呼ばれる2つのモードが存在します
システム1は「直感的な早い思考」
今までの経験や印象を基にロジックが構築されています。これは無意識の中の思考のため、自分では感知できません。
システム2は「論理的な遅い思考」
システム1で処理できない複雑な問題に対して、論理的に時間をかけて処理します。これは意識的に行う思考のため、自分で感知できます。
プロダクトマネージャーがUXを考える際に重要なポイント
1つ目は「ちょうどいい数の選択肢から選択をした気分にさせる」ことです。料金プランや機能数、コンテンツのカテゴリなどが当てはまります。
2つ目はデフォルト選択肢の設計です。選択の意思決定を避けたい人が何も決めなくても快適にプロダクトを利用できるように、優れたデフォルトを用意してあげる必要があります。
ユーザーが精通していない分野で賢明な選択をするには、専門家や第三者の助言に従おうとするため、口コミやレビューに大きく左右される
プロダクト提供者としての信頼を得られていない場合は、搾取などの不安からデフォルトを選択されにくくなる
個別化されたデフォルトを選択した場合と能動的に選択した場合を比較すると、前者がCVRが高く、後者がエンゲージメントが高くなりやすい
デフォルト設計については「選択しないという選択」という書籍が非常におすすめらしい
熟慮して利用を決めてもらうtoBプロダクトの場合は、ユーザーのシステム2が働く
気軽に使い始められるtoCプロダクトなどの場合は、システム1が短絡的に意思決定をする仕組みである