論文手直しにおける頻出修正ポイント
心がけ
「誰かに読ませて、評価してもらうためのもの」という考えは捨てる
「自分の発見を、少しでもわかりやすく、世に伝えるためのもの」と強く意識する
TeXソースコードでは適宜改行を入れる
基本は句点である「。」や「.」の後で改行する
本文では、5文くらい書いたら、きりの良いところで段落を変える
ソースコード内で空行を1行挟むと改段落
「\\」は使わない
「であろう」など、学校の小論文で書かされる表現はだめ
根拠のない、著者本人がどう考えたかを示すための書き方になっている
基本的に「考察」のパートを除いて、ほとんど著者の考えは出ません
「なぜなら・・・」「と考える」など、小論文の論法は使えない
「有用」「便利」「よい」などのあいまいな誉め言葉は使わない
早いなら早い、高精度なら高精度と、具体的に書く
査読なし会議の論文は、基本、引用してはだめ
「あっているかどうかわからないものを根拠に自説を補強しようとする」のはだめ
「自分のと似てるけどここが違うから、自分の論文には新規性があるよ」という時のみ引用する
情報処理学会全国大会、IFAT、DEIMなどの論文は、基本、引用できない
1つの論文について2文も3文も紹介を書いてはだめ
基本は、1文でサクッと紹介する
大事なのはその論文が何をやっているかでなく、それらの論文のどこを自分が参考にしているか、どこがそれらの研究と異なるかの部分
画像の縦横比を変えちゃダメ
画像の比率を、縦横を伸ばしたり縮めたりしてゆがめるのは絶対にだめ
サイズオーバーの時は、要らない部分をトリム(切り出し)する
TeXの場合は、基本的には横幅だけ指定すればOK
刺さってない浅すぎる・一般的過ぎるイントロは避ける
具体的で、自分の解いた問題に直結する社会的背景を考える
「スマホが普及した」「インターネットが普及した」は広すぎ、浅すぎ
頭から順番に書いていくよりも、全体を書いて太らせる
イントロから順番に埋めていっている人がいますが・・・
基本的には、最初に全体の流れを書いておいて、書ける部分から太らせる
最初に太らせやすい部分:関連研究、手法
逆に、イントロは、最後になることも多い
半角記号は使っちゃだめ
「.」「,」「()」はすべて全角
数字の桁区切り(1,000)や、引用した英文の中以外で、半角記号は出てこない!
ら抜き言葉などの間違った日本語を使わない
来れる、見れる
「以下で」とか「上記の」などの表現は極力避ける
どこを読んでいいかあいまいなので、 「第n節で」とか、具体的に書く
主語と述語のねじれにとにかく気を付ける!
「手法では、~~させる」 ← 主語と述語が対応していない
各節や段落の頭には「トピックセンテンス」を置く
「結論」「詳細」「結論」のようなイメージで、節を読み始める前にその節を読む必要があるか判断できるようにする
TeXだと ”クオーテーション” は左右で別
開きクォーテーション:バッククォート(` ← Shift + @)
閉じクォーテーション:アポストロフィ(' ← Shift + 7)
全角英数字は使わない
TeXの場合は、1桁でも半角英数字を使う
例外として、カンマ、ピリオド、カッコ類などの「役物」は全角
「~してしまう」などの主観的な表現は避ける
よっぽど個人の意図を出さないといけない場合を除いて、論文は地の文に主観を込めない
章や、図表の番号を手打ちしてはだめ
「第\ref{hoge}節」などと、参照機能を使う
そのためには、図や表やセクションに「label{hoge}」と、ラベル名を設定する
4桁以上の数値はカンマ区切りにする
手動で「1,234,567」のように、下から3桁ごとに半角カンマを入れる
「2002年」みたいな年号、「RTX2080」みたいな型番など、定型句には入れない
数式には正しい数学記号を使う
「*」や「^」は、プログラミングの記号であって、数学記号ではない
内積、外積、積などは正しい記号で書きましょう
スカラ値の掛け算は・でも×でもよい
割り算記号(÷、/)は原則使わず、分数形式で記述する
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