アプリ | ワイヤーフレーム制作ナレッジ
ワイヤーフレームの目的
機能要件を満たしているかどうかの確認
ユーザーストーリーやUI Flowsに描かれたアプリの機能要件が実現できているか
基本的な操作性の確認
ユーザーの利用目的や利用状況、利用環境に沿ったUIになっているか(ユーザビリティ観点からの検証)
大まかなレイアウト
UIの要素(テキスト, データ, コンポーネント, etc.)を、画面のどのあたりに配置するか
px単位の修正や余白の調整などの最終的な調整は、モックアップの段階でやればいい
モックアップでは、見た目の忠実度を高めることに集中するなどして、フェーズごとに焦点を定めたほうが、作業効率を高められる
ユーザーストーリー上重要となるUIパターン / インタラクションの検証
特定の状態で表示 / 非表示になる要素があるなど、ユーザーストーリーに大きく影響するパターンを確認
ステート変化に応じたコンポーネントの見た目の変化など、ユーザーストーリーへの影響が小さなものは、モックアップの段階でやればいい
ナビゲーションの検証
グローバルナビゲーションや戻るボタン、リンクテキストなど、画面遷移に関わる要素に漏れがないかを確認
ユーザー視点で操作してみたときに、立ち止まったり、操作が止まってしまうポイントがあれば、ナビゲーションに問題があるとみていい
ライティング / UIテキストの検証
パッと見てそのテキストの意味を理解できるか、テキストがユーザーの行動をサポートできているかを確認
モックアップの段階でやってもいいが、最終的な見た目の確認に焦点を当てたければ、ワイヤーフレームの段階でやっておくのが望ましい
多くの場合、ワイヤーフレームの段階でもできるが、単に後回しにしているだけ、どうせあとでやることになる
ただし、検証目的を詰め込みすぎると、フィードバック観点にばらつきが出るし、制作工数も大きくなる
どのフェーズで、何を検証して、何を検証しないか、そのバランスの見極めが大事
デザイナーに向けた設計資料
モックアップ制作への足がかりとなるもの
ざっくり、どのあたりに / どの要素が配置されるのか、がわかれば十分
見た目の作り込みは、ビジュアルに強みを持つUIデザイナーがいれば、その人に任せる
ワイヤーフレーム制作における重要なポイント
ワイヤーフレームの目的はなにか?何を検証したいのか?
目的によって、アウトプットの忠実度が変わる
忠実度が高いほど、いろいろな箇所をつくりこむ必要が出てくるため、その分、制作工数も大きくなる
検証目的を詰め込みすぎると、フィードバックの観点にばらつきが出やすい
本来そのタイミングでほしいフィードバックが得づらくなる
ワイヤーフレームで検証すべきことを明らかにした上で、その目的を満たし、かつ最少工数でつくれるワイヤーフレームづくりを目指す
つくったワイヤーフレームは、検証目的に沿ったアウトプットになっているか?
目的に沿っていないのであれば、どこを修正する必要があるか?
どの部分をつくりこみ、どの部分を捨てるか、を検討する
いかに時間をかけずに作れるか
時間 / 工数をかけないようにするためには、検証目的にそぐなわないことをしないことが大事
たくさんつくって、たくさんこわす前提
FrameやShapeのリネームは、そのときやっても変わる最終的に変更になる可能性が高いので、やらない
AutoLayoutやComponent / Variantsをつかうことで、作業が効率化できるのであればやるが、その見込みがなければ無理しない
効率化を重視しつつも、ワイヤーフレームはあくまで中間成果物であることを念頭に、あらゆる面で完成度を追求しない
ワイヤーフレームが一旦できた段階で、ユーザーの立場で操作をシミュレーションしてみると、問題が浮かび上がってくる
ユーザーストーリーをもとに、一連の操作をやってみると、UI要素やテキストが足りていなかったり、不適切だと感じることがある
タスク(点)ではなく、ストーリー(線)としてユーザーの行動を捉えられることで、UI設計 / 検証に活用できる
今回のユーザーストーリーに絞ってワイヤーフレームをつくることで、その検証に焦点を置くことができる
関係のない無駄な要素をワイヤーフレームに置かなくて済むため、本来検証したいポイントを検証しやすい
ワイヤーフレームの忠実度(つまり目的をどこに置くのか)にも寄るため、目的によってはいまのUIをベースにワイヤーフレームをつくったほうがいい場合もある
検証したいポイントから議論が外れないように、違和感を感じる部分は直しておく / あえて精緻化しない
例えば、整列線
要素がずれていると、人は気持ち悪いと感じてしまう
だけど、本来ワイヤーフレームで指摘してほしいポイントではない
手書き / ペーパープロトタイプの場合は意識しなくてよいが、デザインツールでつくるワイヤーフレーム / プロトタイプなどは、フィードバックをもらう前に綺麗にしておくのがよい
例えば、テキストやデータ
中途半端にテキストやデータが本物っぽいところと、そうでないところがあると、そうでないところに目が行く
検証目的によって、精緻化しておいたほうがいいものと、そうでないものがある
検証目的を確認し、検証すべきポイントなのであれば、一部ではなくすべての要素に適用する
つまり、ワイヤーフレーム全体で忠実度を一定にしておく必要がある