スキー指導法の指導者からの教え
私、YMCAという非営利組織で長年、大学生のとき以来、20数年にわたってボランティアでリーダー、今はスタッフをしています。小学生、中高生をキャンプに引率し、夏のキャンプであればヨット、カヌー、アーチェリーなどいろいろ教えますし、冬のキャンプだとスキーを教えます。そのスキーを教えるために大学生だった私はスキー指導法のトレイニングを受けました。要するにスキーの教え方を教わるのです。このトレイニングで六本木信久先生という非常に著名なスキー指導者がおっしゃっていました。午前中2時間、子供たち10名くらいのグループを指導するとき、1人の子供が実際に滑っていた時間をストップウォッチで計って積算すると、どのくらいになると思いますか。
1分半なんだそうです。2時間のレッスンの時間があるのだけど、子供が滑った時間は1分半。移動したりリフトに乗ったり整列したりするほか、他の子が順番に滑っているのを見ていたり、コーチがしゃべるのを聞いていたりする間、滑っていないのです。つまり実際に滑走している時間は非常に少ないのです。
願わくば、子供たちがそのレッスン時間の中でできるだけ沢山スキーで滑る体験をして、スキーを滑るという時間をたくさん得て、身体で覚えて欲しい。そういうレッスンでありたい。そのためにどうしたらいいか。それを工夫しましょうと六本木先生はおっしゃっている。
私は、そういう経験をしてきて、大学でもまったく同じだと思っていましたし、今も思っています。