「電子黒板」と「デジタル黒板」
こんにちは、塩澤でございます。
今日、90分にわたりまして、私が普段大学で実際に行っている「デジタル黒板」をどのような考え方に基づいて、どのように実践しているか、ということをお話しをさせていただきたいと思います。たぶん、本日お集まりのほとんどの方々が私よりも人生の諸先輩方だと思いますので、こちらの高い所からお話しいたしますこと、大変恐縮でございますが、この3年くらい実践している授業の行い方にはこんな特徴があって面白いと思いますよということをお伝えしたくて、今回このお話を受けさせていただきました。
タイトルに「新しい」と述べております。確かに使っている道具立ては新しいです。けれども、やっていることは普通に大学の教室で学生に講義をしている、あるいは授業を提供している、ということです。みなさんもご経験がおありになる伝統的な教室での営みです。それを現在、私はこんな形でやっています、そしてそれはこういう考え方に基づいているのです、ということをお話させていただきたい、と思います。
今、スクリーンに本日のタイトルが映っています。「iPadを使った『デジタル黒板』で実現する新しい教え方、学び方」。この画面自体、実は「デジタル黒板」なのです。私はこれを「デジタル黒板」と呼んでいますが、世の中では「電子黒板」というものが売られています。電子黒板をご存知の方、どれくらいいらっしゃいますか?これくらい大型のパネル型ディスプレイ、大きい薄型テレビのようなもので、専用のペンでそこに書いたり消したりできる仕組みのものです。「電子黒板」はこの建物〈注1〉にも小さい教室には入っています。
けれども私が「デジタル黒板」と呼ぶのは、一般的な電子黒板とはちょっと違う、という趣旨です。「電子黒板」はハードウェアを指す名称ですが、この「デジタル黒板」はハードウェアを問わずさまざまな表示装置で実現できる汎用的な方法なのです。だから、同じ電子、デジタルを使ってはいますが、私はあえて「デジタル黒板」と呼んでいます。しかし、広い意味では「電子黒板」の一種です。これ、一見、何も違わないように見えるかもしれませんが、今日この後で画面の動きとか私の使い方をご覧頂いて、「おっ、こんなこともできるのか!」とお感じいただければ、と思います。
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