プレゼンテーション
やっていはいけない3つのこと
プレゼンテーションで喋るとき、テクニックとして 読まない・下げない・さぼらない の3つは必ずやらないこと。
カンペを読まない
聴衆はプレゼンテーションを聞くと同時に、プレゼンテーションをしている人を見ている。カンペの読み上げでは何も伝わらない。
人間には五感があり、プレゼンはラジオではないので、カンペを見ながらプレゼンをしている人を見た瞬間に聴衆は「内容は覚えてきていないな」「自信がないんだな」というメッセージが強烈に伝わってしまう。プレゼンとは何かを伝えるためのモノだが、何を伝えたいかの前に、自信がないことのほうが伝わってしまう ことが問題になる。
同時に、目線が下を見ることによって言葉が下に行ってしまうことも問題になる。
言葉は見えないものだが、そもそも空気の振動という点でも完全に 物 なので、言葉のボールが下に向かって投げられても聴衆には一切伝わらない。プレゼンではボールを一番うしろの聞き手に投げる、という心構えことが大事。だから、まずはカンペを読まない。
ハードルを下げない
プレゼンテーションでは、覚悟を表明することが人の心を掴む。
冒頭で「時間がなく…」「まとまっていませんが…」などを言うことは、聴衆してくれている人に対しての失礼にあたる。プレゼンとは時間を頂くことなので、必ず価値のある内容を届けることを宣言しなければならない。 「つまらないものですが…」という謙遜が本物の謙遜なら良いが、「謙遜に見せかけた言い訳」のプレゼンでは人の心を掴むことは出来ない。。
言い訳をしないというのは「良いプレゼンをします」という宣言であり、結果として良いプレゼンにはならないかもしれないが、覚悟を表明することができる。これができると人の心を掴みやすい。
練習をサボらない
プレゼンテーションが日常の会話とは全く違うということは、徹底的に覚えておかないといけない。
日常の喋りが得意なのは、それが自分のホームだから。プレゼン本番ではアウェイ中のアウェイで話さないといけない場面が多いので、同じノリでいくとホームで話すことが得意な人でも頭が真っ白になってしまうかもしれない。
また、練習は暗記とは違う。原稿を覚えることは練習ではなくて、本当は人前で実際に話すことを練習という。相手は家族でもいいし、友達でもいい。 プレゼンは人前で話してはじめて練習になる。
要らない話を聴かせるのがプレゼンの第一歩であり、ふだん話を聞いてもらえ無さそうな人に聴かせる事自体がプレゼンテーションの第一歩。欲しくない商品を欲しくさせるのが営業であり、欲しい人に欲しい商品を届けるのは作業にすぎない。例えば「実はこんなことがあって…」から、別に食べたくない人にどう肉まんを売り込むかが第一歩となる。
取り入れるべき3つのこと
先述した3つの要素、 読まない・下げる・さぼる はプレゼンテーションにおいてで本当にやってはいけない基礎の要素。基礎中の基礎であり、スポーツで言うところの怪我をしないためにやる準備体操のようなものに当たる。
プレゼンテーションとはまず自分の考えを言い、相手に賛同してもらい、結果として商品を買ってもらったりチームに入ってくれる仲間を得る作業。実は、そのために必要な3つのことは既に決まっている。
それが 公共性・革新性・実現可能性 。
プレゼンではこの3つのどれかが大きく崩れているか全てが無かった場合、ただただ大声で何かをしゃべっていた時間になってしまう。
公共性 : それは、あなたのための計画ですか?それとも、みんなのための計画ですか?という誰にの利益になるかという点。
革新性 : それは、今までもある計画ですか?それとも、今までにない計画ですか?という新しさの点。
実現可能性 : それは、実際にできそうなことですか?それとも、実現不可能な絵空事ですか?という点。
プランの背景にある「欲望・自己実現・公共性」
プレゼンで一番陥りがちな失敗パターンは「公共性」を見失うことである。
計画がここから失敗することはドラゴンボールやアラジンなどという昔話からずっと伝えられている。
(例えば、「不老不死になりたい」という願いもその一つ。)
プレゼンでは 公共性 が、「焼肉を一杯食べたい」などの 欲望、「女にモテたい」「金持ちになりたい」という 自己実現 にすり替わっていることは珍しくない。しかしこれらは違っていて、正しいプレゼンに必要なものは川に橋を掛けるような皆の利益を 公共性 であり、自らの欲望であり、自己実現であるようなものだ。
前提として公共性が必要不可欠であり、後に必要なのが 革新性 であり、実現可能性 だ。
川に橋を掛けるとしても、丸太を1つ川にかけるだけでは革新性に欠ける。とてもではないが支持されるものではないだろう。例えば、橋に動く歩道のようなギミックがあるならどうか。革新性 もあり、俄然支持されやすくなったと感じられる。しかし、どこでもドアのようにダントツな革新性があっても、実現可能性が低いものは支持されない。(なぜなら、実現の見込みがたたないからだ。)
複数のプランがあったならば、皆の利益になり、革新的かつ最も実現可能性の高いプランが支持されるはずだし、皆も支持するはずだろう。プレゼンテーションでも、この部分には気をつけて内容を練るべきだ。
自分の欲望だけのプレゼンテーションは失敗する
シリコンバレーでは、短い発表で 公共性・革新性・実現可能性 3つの情報が詰まっているものを「Pitch(ピッチ)」と呼ぶ。
プレゼンテーションはエレベータートークなどと違って比較的長めの説明で、4分くらいのプレゼンテーションの中で自分のビジネスプランをバァーっと喋って投資を得たり協業を得なければならない。プレゼンテーションではこのピッチができるかがかなりの勝負どころであり、ジョブズが新規商品を顧客に説明するように、短い時間で分かりやすく説明できる内容が求められる。
そしてここでも言えることだが、プレゼンテーションが失敗する時はだいたい自分の欲望を話してしまっている。
やってはいけない3つのこと取り入れるべき3つのことはプレゼンの根幹なので、必ず覚えておいたほうが良い。