2018シラバス「民法IB」
科目名:民法IB
科目ナンバー:
単位数:2
配当年次:1年次
テーマ・概要
テーマ:民法の仕組みを解き明かす
あなたはきっと今日も、民法のお世話になったはず。民法は、私たちの生活の隅々にわたってルールを組み立てているからです。この授業で、民法というルールの本質と体系的な面白さをお伝えしながら、民法の仕組みを明らかにしていきましょう。
民法はすべての法的思考と私法体系の基礎です。民法とは何なのか。民法は何のためにあるのか。どのような機能を持っているのか。どのような仕組みで民法の描く社会を実現しようとしているのか。それらを問いながら、民法の根底にある本質的な価値観を見出していくとともに、民法の構造と理念を把握していきます。毎回、民法の面白さを感じ、知的発見の喜びに満ちたものとなるよう授業を展開していきましょう。
なお1年生は必ず、私が担当する「民法IA<1>」「民法IB<1>」をセットで履修してください。
到達目標
DP2(課題の発見と解決)、3(他者との協働)、4(自発性、積極性)、5(表現力、発信力)、6(専門分野の知識・理解)、7(法的素養に裏打ちされた判断力)を実現するため、①授業中の問いに対して自発的に発言し、②授業中の課題について各自論述文を起案した上でバディ(2人組)で検討を加え、③毎回授業の最後に出される「クエスチョン」に対してオピニオンペーパーに論述することにより、「論理的な文章表現ができるようになるとともに、条文を体系的に読み、解釈し、事実に適用できようになる」ことを到達目標とする。
授業の計画と準備学修
第1回
授業の計画・内容:1. 民法の基本理念(1) ──私権と公共の福祉との関係
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第2回
授業の計画・内容:2. 民法の基本理念(2) ──信義誠実の原則・権利濫用の禁止
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第3回
授業の計画・内容:3. 民法の基本理念(3) ──権利濫用の禁止
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第4回
授業の計画・内容:4. 「物」とは何か──民法における「財産」概念
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第5回
授業の計画・内容:5. 物権法の構成と構造
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第6回
授業の計画・内容:6. 契約と物権変動の仕組み──所有権はいつ移転するか
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第7回
授業の計画・内容:7. 不動産物権と登記制度の趣旨
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第8回
授業の計画・内容:8. 当事者と第三者(1)──不動産所有権の移転を「対抗」したい
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第9回
授業の計画・内容:9. 当事者と第三者(2)──動産の即時取得
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第10回
授業の計画・内容:10. 当事者と第三者(3)──第三者が不実の登記を信じた場合
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第11回
授業の計画・内容:11. 当事者と第三者(4)──意思表示の取消しと第三者
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第12回
授業の計画・内容:12. 「法人」はなぜ必要か──法人制度の概略
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第13回
授業の計画・内容:13. 法人はどうやって「行為」をするのか
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第14回
授業の計画・内容:14. 消費者「保護」という視点の導入──消費者の契約取消権
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
第15回
授業の計画・内容:15. 民法体系の構造──民法は何のためにあるのか
準備学修(予習・復習等):授業で教える「条文の読み方7ステップ」に従い、該当条文を読む。
準備学修の目安(分):1日10分
授業の方法
問答(対話)です。授業中、私はみなさんにさまざまな問いかけをしますので、頭をフル回転させて自分の考えを述べてください。発言1回につき1点を加算し、平常点としてカウントします。私は発言者を「あてる」ことはしませんので、自発的な発言を期待します。学問は「?」と「!」の循環で進展します。対話によって「?」と「!」を見つけ出していきましょう。
毎回授業の最後に「オピニオンペーパー」書いていだきます。その内容は3つ。(1) その日の発言回数と積算した発言回数。(2) 「クエスチョン」に対するあなたの考え。(3) その日の授業に関して面白かったこと、授業で扱った問題に関する疑問、質問など、その他何でも好きなこと。
提出していただいたオピニオンペーパーはスキャンした後、次週に返却します。(3)に関しては原則として私からコメントを書きます。また質問などは必要に応じて次回の授業でとりあげて解説します。
成績評価の方法
平常点50%、期末試験50%。
平常点は発言の回数です。発言1回につき1点、加算します。
成績評価の基準
成蹊大学の成績評価基準(学則第39条)に準拠する。/Grades in the course are based on the criteria of Seikei University Regulation No.39.
必要な予備知識/先修科目/関連科目
1年次の学生は、必ず民法IA<1>とセットで履修してください。
テキスト
池田真朗他編『法学六法'18』信山社(1,000円+税)
参考書
池田真朗『スタートライン民法総論』日本評論社
金子宏・新堂幸司・平井宜雄編集代表『法律学小辞典<第5版>』有斐閣(またはそのアプリ)
遠藤浩編『基本法コンメンタール・民法総則 第5版 新条文対照補訂版』日本評論社(2,625円)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
ポータルサイトで周知する。