独学コンピューターサイエンティスト
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日本語訳(左)と原著(右)
関連ページ
基本情報
書籍名: 独学コンピューターサイエンティスト Pythonで学ぶアルゴリズムとデータ構造
ページ数: 340
金額: 2300円+税
shimizukawa.iconの感想(訳者後書き)
副題「Pythonで学ぶアルゴリズムとデータ構造」の名前の通り、 Pythonを使って「データ構造とアルゴリズム」の知識を紹介する本です。
本書では「独学プログラマー」をコンピューターサイエンスの学位を持たず、独学でプログラミングスキルを身に付けた人、と位置づけていますが、独学プログラマーであってもコンピューターサイエンスが大事な知識だということに変わりはありません。本書は、難しい内容であるアルゴリズムとデータ構造について、要点を絞って分かりやすく伝えています。
本書の著者、コーリー・アルソフは、「独学プログラマー」です。コーリー自身が学びの途中にあり、対象読者と同じ視点でアルゴリズムとデータ構造というコンピューターサイエンスの必須知識を説明してくれていることに価値があります。独学プログラマーがコンピューターサイエンスを学ぶ1冊目としてちょうど良い難易度になっています。
shimizukawa.iconお勧めポイント
本書はアルゴリズムの紹介をかなり分かりやすくステップバイステップで説明しています。説明には数式や難しい用語を極力使わず、多少冗長でもわかりやすさを優先しています。
日本語版では、文章と絵だけでは掴みきれない、プログラムが動作するときの「時系列でのデータ変化」と、「データによって変化するプログラムの動作」の関係をprintデバッグ手法で可視化する方法を紹介しています。プログラムの動作でデータがどのように変化していくのか、プログラムに手を加えて可視化し、その手法自体を読者自身が他のプログラムにも応用できるようにしています。
本の概要
Pythonを使って「コンピューターサイエンス」の一部、「データ構造とアルゴリズム」の知識を紹介
独学プログラマーであってもコンピューターサイエンスが大事な知識だということを強調
扱っている分野
目次
第1部 アルゴリズム入門
第0章 イントロダクション
第1章 アルゴリズムとは何か?
第2章 再帰
第3章 探索アルゴリズム
第4章 ソートアルゴリズム
第5章 文字列のアルゴリズム
第6章 数学
第7章 独学伝:マーガレット・ハミルトン
第2部 データ構造
第8章 データ構造とは何か?
第9章 配列
第10章 連結リスト
第11章 スタック
第12章 キュー
第13章 ハッシュテーブル
第14章 二分木
第15章 二分ヒープ
第16章 グラフ
第17章 独学伝:イーロン・マスク
第18章 次のステップ
第3部 もっと学ぼう
補章1 アルゴリズムへの理解を深めるために―ハッシュテーブル―
補章2 アルゴリズムへの理解を深めるために―ダイクストラ法―
補章3 継続して学ぶために
お勧めの読者
プログラムを書いて作りたいものがある人
プログラミングを覚えて日々の面倒ごとをスマートに解決したいという人
コンピューターサイエンスを学んだことがない初学者
この訳者版は買いか
日本語版は、原著以上にオススメできる本に仕上がったと思います。
翻訳版には数多くの訳注とコラムを追加し、読みやすい日本語を目指しました。
日本語版では、「第3部 もっと学ぼう」を追加しています。プログラムの動作でデータ構造がどのように変化していくのか、プログラムに手を加えて可視化し、理解しやすくする方法を紹介しています。また、日本語で読める本やサイトも紹介しているので、参考にしてみてください。
評価
TODO: Amazon
書評・インタビュー・関係者コメント
登場する格言
本書では、章ごとに格言が登場します