【民事訴訟】控訴審第1回期日における弁論の更新
裁判長が「原判決の事実摘示のとおり原審の口頭弁論の結果陳述で宜しいですね」と促す場合
第一審に顕れた事実関係のうち,第一審の判決書において事実摘示として記載された事実を前提として,控訴審の審理が進められることになる
裁判長が単に「原審の口頭弁論の結果陳述でで宜しいですね」と促す場合
第一審の判決書に事実摘示として記載された事実以外にも第一審の弁論に顕れた事実を採り上げて,控訴審の審理対象とすることになる
裁判長がだいたい入れているのは、「原判決記載のとおり」とか「原判決の事実摘示欄記載のとおり」に原審の口頭弁論の結果を陳述しますねなどと言われます。この「原判決のとおり」、「原判決事実摘示のとおり」とはどのような意味があるのかについて、多分あまり考えたことはないと思いますが、簡単にいえば、これは原判決に書いていない主張は撤回したものと扱ってよいという意味です。
裁判長が「原判決記載のとおり、原審の口頭弁論の結果陳述ですね」といえば、だいたい「はい」と皆さん言ってくれるわけです。言ってもらったら裁判所は非常に楽なのです。原審で両当事者がいろいろ主張して錯綜していても、控訴審では原判決で記載した内容しか主張しなかったことになるわけです。
「原判決記載のとおり」との結果陳述による主張制限を回避する方法
もう「原判決記載のとおり」といわれることはわかっていますから、控訴理由書に、原判決に書かれていない主張は書いておけばよいのです。