【交通事故】積載物に対する梱包・固定の懈怠と過失相殺

東京地裁平成29年12月5日判決

高速道路料金所付近において絵画・陶磁器等を積載している原告運転車両の前に被告運転車両が車線変更により進入した結果、原告運転車両が急制動を行い、絵画・陶磁器が破損した（損害合計額50万円）という事案において、原告について、「車線変更をする車両があり得ることを予測して，周囲を走行する車両の動静を十分に注視し安全を確認しながら走行する義務を怠った過失がないとはいえない」とした上で、「本件事故により原告に50万円もの損害が生じたのは，高価な絵画や陶磁器類を緩衝材等で適切に梱包することも固定することもなく車内に積載していたためであることを考慮すると，40％の過失相殺をするのが相当」であると判断している。