海外論文誌・国際会議
教育工学関係の海外論文誌や国際会議についてまとめていきたいとおもいます。
参考になるリンク先
いわゆるTOPジャーナル
→このサイトによると,2016-2017年間におけるImpact Factorは3.819。 タイトルのみ散見した限り,JSETと同様に開発研究だけでなく教育心理学的アプローチなトピックやアセスメントに焦点を当てた研究もあるように思われる。
→2017年度のImpact Factorは1.728。初等教育〜高等教育まで幅広く収録。
山田先生@九州大学がまとめていらっしゃる記事いわく,教育工学会の老舗ジャーナルとのこと。
→2017年度のImpact Factorは5.847(!!)
個人的に,反転授業に関する良質な先行研究をこのジャーナルで多く見つけているので,いつかは投稿してみたいと思っているジャーナル。頑健で再現性のある研究デザインが求められそうという印象。
JSETと同様に開発研究だけでなく,MotivationやLearning Process, Qualitativeデータを扱ってももちろん良い…という印象を受ける。
教育工学系の国際会議
ジャーナルに関してはサーベイやImpact Factorなどの指標をもとに調べることができるが,国際会議の種類はなかなか知ることがないというのが個人的な感想。たとえ良い研究をしたとしても日本に留まっていると世界には知られずじまいでもったいないと思うので,もっと世界中のいろんな場へ足を運んでいきたい。
→日本教育メディア学会・日本教育学会が共同開催している国際カンファレンス。主に中国・韓国・日本などのアジア圏が参加する。
私は参加したことがないが,学生の英語プレゼンの練習の場としてもよく用いられているらしく,発表に対して寛容&教育的な雰囲気があるという噂を聞く。学生に対するプレゼンテーション賞も出しているので,個人的に学生は参加していくべき場だと思っている。
ただ,テクノロジー活用に重きをおいているため,テクノロジーを用いない評価手法やカリキュラム開発,教育内容・方法の話題で参加することは少し難しいかもしれない。
まとめをまとめる
→ググっていたら出てきたまとめサイト。以下,このまとめサイトに紹介されているカンファを要約する。
→主にK-12の教員向けに,21世紀におけるスクールリーダー養成に主眼を置いたカンファレンス。おそらくSOTL(大山・根岸・佐藤,2017)的なカンファ? →PreK-12(幼稚・保育段階+K-12)におけるテクノロジー活用に焦点を当てたカンファレンス。2018年では第38回目の開催を迎え,学校関係者や州のステイクホルダー,学校教員,ITプロフェッショナル,教育学者,カリキュラム専門としている人などが集う。
→IEEEがスポンサーとなっているカンファレンス。
実践レベルのものから"big dream"レベルの発表まであり,アイディアをディスカッションしたりディベートする。
研究でテクノロジーを使うことがマストと強調されている。engineeringという言葉が散見されるため,開発色の強いカンファと解釈できる。
→教育領域の専門家が集まるイベント。South by Southwestというフェス?の一部として位置づけられている。
将来の教授と学習に影響を及ぼすというゴールのもと,楽観的で先験的で目標に根ざし,ステイクホルダーたちと交流をする。
おそらく,夢を語ろう!という色の強い,カンファというよりもまさにイベントという名前がふさわしい催しだと思われる。(これが本当にTOP10入りするカンファなのか…?)
→2010年から開催されているカンファレンス。中国,カナダ,イタリア,フランス,イギリスなどの国が参加している。
データベース技術や人工知能,コンピュータ・アーキテクチャ,ソフトエンジニアリング,遠隔教育,新たな教育方法,アプリケーションなどをテーマにしている。(開発色の強いカンファといえる。)
→ビックデータの教育利用に焦点を当てたカンファレンス。
分析ツールや教育領域に以下に適応させていくか,教育データのマイニングやラーニングアナリティクス,研究手法や学生のモデリングの話など。
開発や統計,LA,IR関係をテーマにしている人には向いているかもしれない領域。日本でもLearning Analyticsの研究がアツいので,IR研究の観点からも少し気になる。
→教師教育及び教員養成における情報技術の活用や技術の普及・それによる新たな知の創造などに重きをおいている。ゲーム学習や遠隔教育,FD,K-12向けのオンライン学習など幅広い領域をカバー。ワークショップなども催される。規模も大きいようなので,FD研究やクラスベースの実践研究をしている場合,参加すると良さそう。
(30周年を迎えるからか,2019年度はラスベガスで開かれるらしい。す,すごい…)
★個人的に気になる。
→スコットランド機構(Highlander Institute)が大きく支援しているカンファレンス。スコットランドにおけるベストプラクティスな授業実践のショーや,ブレンディッド型やパーソナライズ型の学習に関するトピックを扱ったカンファレンス。ワークショップやケーススタディ,リーダーシップ,教授と学習の話題など幅広くカバー?している。
→2018年度で3回目を迎えるコンソーシアム。アジア,ヨーロッパ,中東,南アメリカ,アメリカから参加。4000人以上の参加者が集まる。教授と学習,リーダーシップ,ラーニングプロセス,課題の共有,効果的なツールやおもちゃ,技術や研究などについて話す。若いコンソーシアムだが話題が多岐にわたり,規模も大きそう?
★個人的に気になる。
→業界関係者とアイディアを交換し,市場動向を議論し,生産的なネットワーキングを通じて新たなビジネス関係を築くイベント。要は,企業と交流することに主眼を置いたイベント。30年近く続いているイベントらしい。
(個人的に,わざわざ海外の見本市に参加するならCESに行くほうがいいのでは,と思う) ※ここまで10のカンファをまとめてきたが,正直本当にこれがトップカンファなのか疑問。著名な研究者のCVをチェックして,そこからカンファを見ていくほうがいいのだろうな…という気持ちになった。
以下,2019年6月4日追記
Creativity, Competency, and Design of Future Education
韓国・ソウル大学で開催。ソウル大学の教育研究所がホストとして毎年ソウル大学で開催している。
→CTLの視察として役に立つ。(キム先生,ソPd(プロデューサー),