異文化理解力
以下の本のこと。
あるいは同書が言及する、異文化を理解するための能力。
書籍:
https://gyazo.com/42093fa4c3de86fa4973bd4c0bfa83c4
各国の文化を、以下の8指標で分類する
①コミュニケーション…ローコンテクストvsハイコンテクスト
②評価…直接的なネガティブ・フィードバックvs間接的なネガティブ・フィードバック
③説得…原理優先vs応用優先
④リード…平等主義vs階層主義
⑤決断…合意志向vsトップダウン式
⑥信頼…タスクベースvs関係ベース
⑦見解の相違…対立型vs対立回避型
⑧スケジューリング…直線的な時間vs柔軟な時間
日本の場合、以下となる
①コミュニケーション…ローコンテクストvsハイコンテクスト
日本は屈指のハイコンテクスト
②評価…直接的なネガティブ・フィードバックvs間接的なネガティブ・フィードバック
日本は屈指の間接的ネガティブフィードバック
③説得…原理優先vs応用優先
日本はどちらでもない包括的思考
包括的思考 …… 周囲の誰が何を言っているかを知ろうとする
④リード…平等主義vs階層主義
日本は屈指の階層主義
⑤決断…合意志向vsトップダウン式
日本は屈指の合意志向
⑥信頼…タスクベースvs関係ベース
日本は関係ベースが強い
飲みニケーションという独自文化がある
非公式に言いたいことを言っても良い、ここで言ったことは仕事には持ち込まない……という場
⑦見解の相違…対立型vs対立回避型
日本は屈指の対立回避型
⑧スケジューリング…直線的な時間vs柔軟な時間
日本は直線的な時間が強い
計画を立てて管理したがる
低性能と異文化理解力
低性能がグローバルな文脈で生きていくことはそうそうないだろう
しかし、異文化理解力は、日本の文化自体を理解するのに役立つ
低性能は性能が低いがゆえに、当たり前の文化を理解できていないことがある
その場合に役に立つ
例: 遠回しをせず率直に、ネガティブなことを、皆の前で部長(上司の上司)に向かって言う。たとえば批判や反論をする。
これは論外レベルの最低な行為である
なぜかというと、異文化理解力で説明できる
1: 日本はハイコンテクストであり、遠回しを好む
2: 日本は間接的なネガティブフィードバックを好む
3: 日本は階層主義であり、上司の上司に直接言うこと自体が想定されていない
と、このように日本文化の想定をことごとく破っている
文化とは宗教のようなもので、これを自覚し、違っていても受け入れられる人は少ない
だからこそまさに異文化理解力という本が出ている
つまり、上記の例も、グローバル目線で言えば「日本文化とは違った価値観を持つ社員のひとり」でしかないが、対応できる者は非常に少ない
おそらく怒られて、注意されて、信頼も失うだろう
無論、だからといって文化を無視していいわけではないが、異なる価値観があるという前提でお互いにすり合わせていくことが重要である
が、異文化理解力がないと、そういう発想を持てない
逆を言えば、低性能は異文化理解力を身につけやすい
性能が低いがゆえに染まりきっていないため
日本の文化も含め、俯瞰的な目線を持ちやすい
目線を持てたからといって、日本文化に染まった目前の人達に働きかけることはおそらく不可能だが、自分だけは回避できるかもしれない
飲みニケーションは本音を伝える文化でしかないとわかっておれば、飲み会以外の手段で本音を伝えられれば良い → ひとまず1on1やランチなどで近しい人に本音を伝えるようにしよう、といった戦略が取れる
逆にこういう目線を持てない人は、飲み会の文化があるから参加するしかない、と盲目的に参加することしかできない
(無論参加しても生活に影響がない、耐えられるのなら参加すればいいが)