履修選抜課題「ビジュアライゼーションに関して考えるところ」
環境情報学部 3年 豊福裕美子
私はビジュアライゼーションはデザインの魔法だと考えています。
そう考えるに至った経緯を説明いたします。
私は1年生の秋から鳴川肇研究会に所属し、オーサグラフを使って、複雑な国際関係や歴史を可視化し、一学期毎に一つのテーマ地図を制作するという課題に取り組んできました。複雑な国際情勢、歴史などを、文字を最小限にして一枚の地図上に表すのはとても難しく、とても苦労しました。そうして学んでいくうちに、街にあるインフォグラフィックスやデザインがふと気になるようになり、意識してよく見るようになりました。ビジュアライゼーションされたものが、町中にあり、それなしでは私たちの豊かな生活は成り立たないということに気が付き、とても感動しました。福岡の田舎から出てきた私が、初めて新宿駅に出てきたときに、あんなに複雑で大きな駅にもかかわらず迷わなかったのはなんでだろうと考えると、私はスマートフォンで見たマップや駅構内のサインに助けられて目的地まで運んでもらっていたのだということに気が付きました。文字情報が少なく、ぱっと見ただけで分かるように視覚化された情報は、言語や、年齢や、性別や、価値観や、バックグラウンドにある知識の壁を超えて、正確な情報を伝えられるということの素晴らしさに気が付きました。私はこれがビジュアライゼーションの素晴らしい点であり、情報を目にする限り平等に正しい情報をわかりやすく伝えられるという点で魔法のようだと考えています。
また、テーマ地図というインフォグラフィックスの制作を通して、全く違う、関係のないように見えるデータでも、それらを重ねて可視化することで、新たな発見がある可能性があるということを実感しました。これもデータだけではわからない、可視化することならではの素晴らしい特徴だと感じました。
第4次産業革命が起こり、データやAIが鍵を握る現代では、ビジュアライゼーションがより重視され、活躍する場面がより増えてくると考えています。これからの未来を生きていくために、ビジュアライゼーションの考え方を学びたいです。技術の発達により、どのように進化し、今現在どのような情報を可視化することができるのか、そしてそれをどう表現しているのか、データに対して適切なビジュアライゼーションの仕方は何か、どのような方法があるのかなど、授業を通して学び尽くしたいです。また今まで学んだことがない、データの可視化について大変興味があり、データを可視化する方法について1からしっかり学び、理解したいと強く感じています。私は将来グラフィックデザイナーを目指しています。情報を正しく可視化できる、また、ビジュアライゼーションについての知識があり、理解しているということはデザイナーを目指す上で必須のスキルであると考えています。履修を許可していただけた暁には、精一杯学び、今後の研究やデザインに活かしていきたいです。何卒よろしくお願いいたします。