8. コミュニケーションシステム
本日の話題
様々なコミュニケーションシステム
人力とユーザ心理
ネット時代の権威
コミュニケーション
ネット上の最重要アプリのひとつ
便利 かつ 面白い
一般に便利で面白いものは少ない
古いコミュニケーション
音声, 会話
身振り
文字, 手紙
技術によるコミュニケーションサポート
のろし
手旗
紙
郵便
電話
Fax
ネット
旧世代ネットコミュニケーションツール
メール
掲示板
メーリングリスト
新しいネットコミュニケーションツール
ブログ
チャット
Skype, Line, Slack, HipChat, ...
SNS
mixi, Facebook, Google+, ...
投稿系
twitter, Tumblr, Pinterest, Mastodon, ...
Wiki
全二重通信
半二重
単線鉄道みたいなもの
トランシーバ
電話
全二重
同時に双方向通信可能
全二重 = 複線鉄道
https://gyazo.com/c5f906543e7d6ef7696daa95f4885d33.png
半二重 = 単線鉄道
https://gyazo.com/9ddc4c16d201c1ca16136e5249628e4f.png
メール
インターネット以前から存在
サーバ間をバケツリレー転送
一日に何度か隣の組織まで電話で送る
モデムを利用
9600bpsとか
届くのに1日以上かかるのはあたりまえ
スプールがあふれて届かないことは日常茶飯事
現在のメール
自分のマシンから先方のサーバに直接送る
90年代初頭以降
SMTPプロトコル
ガラケーのメール
電話会社から直接ケータイに送られる
すぐ届く
この部分はインターネットの規格と関係ない
厳密には ガラケー ≠ インターネット
スマホのメール
パソコンのメールと同じ
インターネットに直接接続
GMail
Googleのサーバとやりとりする
GMail同志のやりとりは?
もしかして: Google社内で閉じてる?
メールの問題点
届くかどうかわからない
届いたかどうかわからない
読んでもらえたかどうかわからない
一度送ると訂正できない
発信者を詐称できる
誰にでも送れてしまう
spam送り放題
SPAM
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/09/Spam_can.png/440px-Spam_can.png
メールの問題点
送られてきたものはすべて受け取らなければならない
相手を知っていてもアドレスを知らなければ送れない
テキストしか送れない
アドレスを間違えやすい
複数の人間で情報を共有しにくい
ブラウザからアクセスできない
Gyamm: メールとWebの変換
メール記事はブラウザで見られない
普通のメールをブラウズできると便利
ブックマークできたりする
メールの将来?
問題点が多すぎる!
将来は異なるシステムに切り換わると思われる
メールの時代は終わりました?
http://www.chatwork.com/ja/ http://gyazo.com/8fa304bab23717599fdae26e451d4a2d.png
メーリングリスト
複数の相手にメールを届ける仕組み
複数の人間で情報共有
ML管理システムに届いたメールをメンバに配送する
メールサーバで設定するのが普通
管理者権限が必要
メーリングリストの自動作成
xxxx@quickml.com にメールを出すと自動的にMLを作成
SFCのメーリングリストもQuickMLベース
xxxx@qml.sfc.keio.ac.jp
最近サービス停止?
いつでも参照できるストック型情報
時折流れてくるフロー型情報
ストックとフロー
https://gyazo.com/3c088c173b1209073eba3a221eee0068.png
もともと経済用語
キャッシュストック
キャッシュフロー
ストック情報
能動的に参照
リンク/連想を活用
例
Webページ
Wiki
まとめサイト
フロー情報
時折流れてくる
順番に眺める
例
メール
掲示板
Twitter
RSS
Slack
フロー情報のストック化
聞いた話をメモ帳に書く
MLの議論をまとめサイトに書く
会話を脳に記憶
Togetter
ストック情報のフロー化
手帳からネタを捜してブログを書く
RSS配信
Slack配信
脳内情報を利用して発言する
宴会メールの情報タイプ
開催を通知 (フロー)
日時/場所を決定 (ストック)
準備の詳細 (ストック)
参加者リストを管理 (ストック)
直前に緊急連絡 (フロー)
撮った写真を共有 (ストック)
メーリングリストにおけるストックとフローの融合
メーリングリストとWikiの組み合わせ
ストック情報とフロー情報の両者を適宜
http://gyazo.com/ea51bd3046b7eb70e99271cf1011f98f.png
写真の共有
http://gyazo.com/8b33caf3c7e944c2c63bafc5875710fa.png
SNSとチャットの歴史
微妙に流行ったり廃れたり
Friendstar
mixi
Gree
Kinugasa
orcut
Google+
twitter
Facebook
Slack
HipChat
Line
Mastodon
Mastodon
どうなった?
http://blog.k-kansei.com/wp-content/uploads/2017/04/20170414230816.png
顔のアイコンにファイルをドラッグ&ドロップ
http://gyazo.com/a8d7098128d22ff1168e3e8cc004f670.png
交友関係をもとにして情報共有
距離を視覚化
http://gyazo.com/b301360b7ad7f88e067d532f543a86dc.png
GooglePlus
「サークル」で友達を管理
http://gyazo.com/a881d55c9e73d6b931614d52553f4383.png
チャットの問題点
今でもすべて半二重的
相手が書き終らないと返事ができない
話題が交錯することがある
終わるタイミングがわからない
返事待ち
A: 話題1
B: 返事する
A: (書き込み中 or 風呂に入る)
B: (゚Д゚).。oO(返事が遅い...)
話題の交錯
A: 話題1
huhuuhuh
jiji
増井俊之.icon そうですか 2017/06/12 12:07:04
aaaa
bbb
こんにちはHikaru.icon
A: 話題2
B: 話題1への返事
A: 話題3
B (゚Д゚).。oO(話題1に戻れない...)
Scrapboxによるチャット
全二重的コミュニケーション
任意の話題に返事できる
同時チャット例
リモートワークには必須らしい
意外とまだ新技術の余地あり?
https://gyazo.com/a6adc173e6e9beba4e674ff8657257e6
質の良い情報を集める方法
沢山のユーザ参加が必要
「Web2.0」
ジマンパワーが重要
Web2.0
2005年ごろ流行
ティム・オライリーによって提唱された概念であり、狭義には、旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し、誰もがウェブサイトを通して、自由に情報を発信できるように変化したウェブの利用状態のこと。
誰でも情報発信できる状況
最近ではあたりまえ
Webの理念
Tim Berners-Leeは情報共有のためにWebを作った
昔のNetscape
Netscape Navigator (ブラウザ)
Netscape Mail and Newsgroups (メール/ニュース)
Netscape Composer (Webページ作成)
Berners-Leeの思想を反映
Netscape Composer
http://www.alanwood.net/unicode/composer_net6.png
ジマンパワー
人力システム成功のコツ
自己満足 or 自慢
趣味における自慢
生け花して出来映えを自慢
山登りして写真を自慢
ピアノ発表会 = 自慢大会
ひとりで弾くだけではジマン不足
ネット上のジマンパワー
Wikipedia
オープンソース
ブログ
SNS
情報共有
Wikipedia
すべて人力の百科事典
ジマンパワーがベースになってる?
10万語の辞書を作れるか?
ユーザが1000人ならひとり100語
ユーザが10000人ならひとり10語
かな漢字辞書などすぐできてもよいはずだが?
Wikiで編集可能
あまりうまくいっていない
ユーザが少ない
オタクが多い
自慢にならない?
オープンソース
プログラミング力の自慢
広く使われると自己満足
GitHubが大流行
ブログ
頭のよさを自慢
普段の行動のカッコ良さを自慢
SNS
友達の数を自慢
行動を自慢
賢い本を読んでることを自慢
書籍の管理に便利
http://gyazo.com/4401b49e940bb988040ec683a225ef3e.png
情報が集まりにくい
ジマンパワーを発揮できない
場所を知ってることは自慢にならない
http://gyazo.com/c45569af74ed60dcf966b1f4ee6cc40b.png
ソーシャル推薦システムの問題点
資源が限られているものは誰にでも推薦できない
良いレストラン
とっておきの場所
趣味が一致する人をみつけるのは難しい
「XXXの本棚」
プログラミング本は良い
気持ち悪い本お並んでいたり
小グループ内だけで推薦
推薦者の顔が見える
http://gyazo.com/9afe51fa8c6bebf9eb6f2e37d8c989e2.png
推薦人ではなく推薦人の推薦カテゴリを選択できる
人間全体を気に入る必要はない
趣味が悪い奴だが書籍選択眼は確か、など
権威
沢山の人間が認めるものが権威
e.g. 学位, 査読
査読
専門家による審査
論文採録に必要な手順
査読がない学会もある
書籍は査読が無い
ネット時代の新しい権威
ネット上の沢山の人に支持されるものは権威になる
アクセス数
イイネ数
情報を作る人よりも選ぶ人の方が人気が出ることも
うどんが主食?
電子出版物のアーカイブ
学会採録されてない論文多数
文献情報管理システム
この上での評判が権威になるのではないか?