Claude's 'Seaport with the Embarkation of the Queen of Sheba'
https://www.youtube.com/watch?v=SLKDNFfnM34&list=PLvb2y26xK6Y5fL_MDdSOB8FlqNGkLKSWb&index=3
クロード「海港 シバ女王の上陸」
クロード・ロランは古典主義の画家で、この絵のように聖書の話を一つの大きな風景に紛れさせた。この絵は「イサクとリベカの結婚のある風景」と対になっている
シバの女王はソロモン王を尋ねてやってきた。ソロモン王を試すための難題や金銀財宝、従者を連れ添えてきたという。シバがどこにあるのか分かっていないが、イエメンやエチオピアの辺りではないかとされている。
シバの女王は「ソロモンの雅歌」において「黒い」と言及されているがこの絵では肌は白く塗られている。従者は褐色の肌をしているのにも関わらず。
特にルネサンス期に見られた「white washing」と呼ばれる現象である。エチオピア王の娘であるアンドロメダ、狂えるオルランドに登場するアンジェリカは契丹の王女の肌は白く塗られている絵が散見される。
シバの女王は時代が進むにつれソロモン王を誘惑して堕落させる存在として描かれることも多くなり、原典であるソロモンの雅歌においては「私は黒いそして美しい」とされていた文章が、欽定訳聖書では「私は黒いけれども美しい」と、まるで肌の黒さと美しさが同居しないかのような描かれ方をされている。