読書記録Z_0994_
『文房具改造マニュアル』 小野 忠著
勉強につけ、事務につけ・・・机に向かう万人の掌のお友達、それが「文房具」。
学生の時分はそれこそ指にタコができるほど握りしめ、大人になる頃にはもはや腐れ縁、目にするのも厭になってしまうときがあるくらい。手に取る日常といってもよいでしょう。
机に拘束される時間の長く感じられた幼少の頃は、持て余し気味なエネルギーや不満を解き放つように、家からくすねたボールペンで消しゴムを飛ばしたり、定規で演奏してみたり。もちろんバネをなくしたり壊したりして叱られるまでがセットです。ことボールペンについていえば、透明な胴軸に「まわしたくなれ~」と言わんばかりのネジが切られていて、ボールペンを分解することは、どこかスリルや高揚すらも伴う儀式でした。
さて、今回ご紹介するのはそんなスリルや高揚を大人になっても持ち続けたい人や、ありきたりな文具やいたずらで物足りないチビッ子たちに送る文具の改造術の本。茶色普及協会会頭、小野 忠氏の実践の集大成です。彼の手にかかれば、そこいらのペンからMONT BLANCに至るまで、改造からは逃れることができないといわれています・・・。
この本が世に放たれた頃と時を同じくして、インク遊びブームが始まりました。