記号創発問題
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Harnad の記号接地問題は静的な記号系を与えたうえ
で,その接地を扱おうとした.その問いの立て方自体が
問題だと Steels は指摘した.記号接地問題の本質的解決
を行うためには記号接地問題という問題自体を改めなけ
ればならない.私達が捉えるべきは物理記号システムの
接地の仕方ではない.記号創発システムの現れ方なので
ある.人が設計した,ロボットにとっては極めて恣意的
な記号システムの接地を考えるのではなく,ロボットに
とって自然な記号システムが環境との物理的相互作用,
他者との記号的相互作用を通して組織化されていく過程
を捉えることこそ,記号接地問題の本質的解決につなが
るのである.
本質的解決に向けて─