海外の自作キーボード事情
「カスタム」の物が殆どで、「自作」は少ない。
既存のキットやパーツを購入し、自分で組み上げるのが主流。基盤やケースから設計する人はごくわずか。
自分で設計できる人はメーカー側に回り、設計したキーボードをベンダーと提携して販売する人が多い。
一般的な配列が好まれる場合が多い。特殊な配列やレイアウトで実験する人は少ない。
配列の好み(複数回答あり)のアンケート結果はこんな感じ。(アンケート対象はCannonKeysとai03 Design StudioのDiscord鯖、回答数2512件)
https://i.imgur.com/HEbTwZd.png
完成度やクオリティ、見た目、打鍵感や打鍵音の性能、ブランド力、コンテンツクリエイターのレビューなどを基準にキーボードを購入する人が多い。
ファームウエアや機能などで実験する人は少ない。
PCBは工場で完全実装済み+ファームウエア書き込み済み(商品が届いてからは組み上げるのみ)が好まれる。
はんだ付けの知識を所有している人は少なく、はんだ付けできる人でもスイッチ程度が限界の人も多い。好んではんだ付けする人は少ない。
ダイオード、コネクタ、LEDなどの手動実装は商品を試作している設計者程度しか行わない(最近ではJLCPCBなどの格安PCBAによって試作品の手動実装も減っている)。
買い手にスイッチ以外のはんだ付けを強いるのは面倒どころか失礼として受け取られる場合もある(商品設計・製造段階ではんだ付けを省く作業を手抜きしたと捉えられるため)。
マイコンは一枚基盤上に実装済みが好まれる。
Pro Microなどのモジュールはピンヘッダのはんだ付けの難易度などから実装できない人も多くいる。
また、モジュールの物理的構造によって打鍵感や打鍵音が劣化したり、USBコネクタの配置が限られてしまうため見た目に影響したりするので、嫌われる傾向がある。