公差
公差とは
簡単にいうと,図面に指示された値からずれてもよい程度のこと.
たとえば,寸法に $ 50^{+0.2}_{-0.1} と書いてあったら,結果は 49.9 - 50.2mm におさまるはず.公差が小さいことを,「タイト」「きつい」などという.
公差の目的
寸法や特性や条件は、装置やプロセスの機能に大きく影響することなく一定の実用的範囲内で変化する可能性がある。性能を損なわずに固有の変動性と不完全さに対する妥当な余裕を許すべく、公差が指定される。(Wikipedia)
ある程度設計に余裕を持たせることで,それぞれの部品の製造誤差を吸収すること.
わかりやすい例
M3のネジの直径は3mmだが、ねじを通す穴(通称:バカ穴)は3.2mmで開けることが多い。もし 3mm ぴったりだと、ねじが 3.1mm で作られていたときに穴を通らなくなってしまう。
公差の種類
一般的な寸法は JIS や ISO で公差が決められている.(特に指示しなければ中級で加工されることが多いと思われる)
公差と価格
公差を指定すると,加工業者は当該寸法を測定して検査しなくてはならない.このため,不必要なところまできっちり公差を書き込むとコストが上がる.
CNC加工機の場合
たとえば,下記の Web サイトでは,公差 0.001" (0.0254 mm) の場合の価格は 0.005" (0.127mm) の場合の2倍強になるとしている.訓練を受けたオペレータが必要であったり,低速での切削が必要になるのがその理由.