世界のキーボード歴史
ホビー化前
Cherry、IBM、アルプスのスイッチの進化
他にも多数あるが、今は割愛
古代的
1970年 - Cherry M7
1970年代 - IBMビームスプリング
今でも動く
東プレに似た静電容量無接点構造なので、物理的にスイッチが壊れない限り動く
とてつもなくデカい、うるさい
1977年 - IBM静電容量屈折バネ(Model F)
今でも動く
曲がったバネを屈折するまで押しつぶす不思議な構造
これも静電容量無接点なので、大体壊れない
1980年 - Alps SKCC
1982年 - Cherry M9
1984年以前 - Cherry M10、M11
現代的
1983年 - IBMメンブレン接点屈折バネ(Model M)
Model Fの静電容量系を全て取り払い、シート型のマトリックスを使用したもの
大体壊れないが、プレートをプラスチックにしたせいでModel Fよりは少々貧弱
いくつかの工場が受託生産していた
今でもUnicompが製造している
1983年 - アルプスSKCM/SKCL
前のAlpsに比べると小型
埃に弱く、むき出しの真鍮が錆びる
パーツ数は10とコスパが悪い
プレートが必要
1983年 - Cherry MX
前のCherryに比べると超小型、超薄設計
とにかく埃に強く、金メッキが錆びない
パーツ数は6とコスパが良い
プレート無しでも有りでも使用可能
最初は黒軸のみ
1991年 - アルプスSKBM/SKBL
前のSKCM/Lシリーズの簡易版
パーツ数を6へ減らし、生産を台湾へ移動
スイッチ離れ
パソコンが安くなるにつれ、周辺機器からコストカットされていった
ゴムメンブレンキーボードの襲来
なぜMXとModel Mが生き延びたのか
過酷な環境でも壊れない
コストが安い
業務用や特注キーボードの需要で生き延びた
ゲーマーの需要に救われた
キーボードのレイアウトが現代に適用していた
なぜAlps SKB/CL/Mが消えたのか
バブル期の超高額スイッチ
壊れやすい
アルプス社が必要としなかった(存在しなくても他のパーツで経営が大丈夫だった)
ホビー化後
ファームウエアの進化
初期のOTDはCherry G80のPCBを再利用していた
PS2AVR派生 - Winkeyless.krのBfaceシリーズ用
PS2AVR (2009年)
名前通り、PS/2専用
Dulcimer(2010年)
Model MをUSBへ変換するために作られたファーム
PS2AVRU(2013年)
上記のPS2AVRとDulcimerを合体させた、PS/2とUSBが使えるファーム
PS2AVRGB(2015年?)
PS2AVRUにRGB LED機能を追加したもの
Bootmapper ClientというGUIを通してレイアウトを変更可能
AIKON(2011年)- 古いキーボード変換用コントローラ用ファーム、OTD製
O2D(2015年?)- Duck製キーボード用ファーム
JigOn(2015年)- Leeku製PCB用ファーム
TMK派生
TMK(2013年)- Hasu氏によって開発されたAVR用ファーム
GUI無し、コンパイル必要
QMK(2014年)- TMKからのフォーク
QMK Configuratorなどのコンパイルツールはできたが、未だにファームを焼きこむ必要がある
VIA(2018年)- QMK用のGUI
やっとBootmapperと同一レベルのGUI・操作性へが出来上がった
Kustomsの世界
カスタムキーボード発祥の地は韓国
DK Saver - 初めてのカスタムキーボード、2007年
OTD - 初期に活動していたキーボード好きのグループ。2008年ごろから
「On The Desk」の略
356シリーズを通して、カスタムキーボードの現代的構造を切り開いた開拓者たち
既にキーの感触や音などに配慮して設計していた
今では一台30万円程度でコレクターの間で売買されている
実際にOTDが仕上げたトップマウントプレート、2パーツからなるケース、真鍮ウエイトの基礎構造は10年以上経った今でもそれほど変わっていない
KMAC、LZ、Duckなどが加わり、現代的なカスタムキーボードが生産されるようになった
全体的に独自のPCBを生産するブランドは少なく、LeekuやBfaceなどのPCBに対応する形でケースが作られた
Kbdmania、OTD.kr、Kbdlab、Winkeyless.krの4大コミュニティが出来上がる
OTD.krはOTD、Winkeyless.krはB.Face PCB、KbdmaniaはKMACなど、コミュニティごとに「ブランド」的な何かが存在した
人気のレイアウト(60、65、TKL、1800など)は大体すべてこの時点で製作されていた
西での始まり
アメリカのコミュは最初はOEM(通常生産)キーボードとビンテージのみ
Ducky、Vortexなど
GeekHackが2007年に誕生
全体的にはGeekHack→新しい物、Deskthority→ビンテージと分かれた
韓国ブランド以外のカスタムキーボードが生産されるまでは相当時間が掛かった
EliteKeyboardsのおかげでLeopoldと東プレをアメリカで買えるようになる - 2010年
最初はGroup Buyは海外からパーツを取り寄せたりするために使われる
世界共通のカスタムキーボードへの道のり
2011年ごろに初めて韓国製Kustomsが人気を集め始める
その数年後にゆっくりと韓国国外でもGBを行うようになる
GH60の誕生 - 2012年
GeekHack60
OEM盤が人気だったので、そのケースに合うように作られた
VortexのPok3r、Poker II
これが流行り、その後も60%の互換スペックとして定着した
TMKを使用したことで、この後も世界的にはTMK派生が定着する
このころからGroup Buyが生産のために使われるようになる
r/mechanicalkeyboardsが誕生する - 2012年
キーボードの人気が爆増する
Ergodoxの誕生 - 2012年
Originative Coの誕生 - 2012年
GMKと契約し、キーキャップを生産し始める
GMK Originative、2013年
GMK Dolch、2013年
これ以前は大体Signature Plasticsとビンテージ品のみだった
Gateronが発見される - 2013年
Gateronの初GB - 2015年
これまでは、スイッチは大体Cherryのみだった
これをきっかけにスイッチの種類が増え始める
ZealPCがZealiosのGBを開始する - 2015年
初めてのキーボード愛好家によるカスタムスイッチ
TX Keyboardsの誕生 - 2015年
このころには、韓国ブランドもGeekHackからGBの注文を受けるようになっていた
Planck - 2015年
最初はOrtholinearkeyboards.com、その後にMassdropで販売される
この時点では初期の韓国外カスタムなどが出回り始める
これ以前はスイッチはCherry、キャップはSignature Plasticsか古いCherry製などに限られていた
多種類のキーボード、キーキャップ、スイッチが出回り、多種類のカスタムキーボードが可能になる
実際にこの後キーボードが爆発的に増える
2016年
RamaがWave Keycapでキーボードにデビューする
KBDfansが設立される
この後は歴史の内容が多すぎるので、別の記事でそのうち作ります