微分形式
3次元の特殊さ、不自然な体積
3次元空間($ \mathbb{R}^3)のベクトルを考える
2本のベクトル$ \vec{B}, \vec{C} があるときに、$ \vec{B} \times \vec{C}とすると、ベクトルが張る平行四辺形の面積を得る。
じゃあ3本のベクトルを持ってきて$ \vec{A} \times \vec{B} \times \vec{C}とすると、ベクトルが作る平行六面体の体積が得られる…わけではない。
体積を得るには、$ \vec{A} \cdot (\vec{B} \times \vec{C})としなければいけない
線から面、面から体積で次元を一つ上げているのは同じなのに、どうして内積やら外積やらの使い方が微妙に変わってしまうのか?
あるいは…場所とか辺を指す(動径)ベクトルと、面積を指すベクトル(ベクトル面積素)が同じように表現できてしまうのはなぜか?
法線ベクトルで面の向きが定まってしまうところに「都合の良さ」を感じないか?
端的な答え
$ {}_3 \mathrm{C}_2 = {}_3 \mathrm{C}_1 = 3だから
2次形式と1次形式が(ホッジ作用素で)対応付く
ベクトルの外積では、空間を移動しない
「ベクトルの外積はベクトル」閉じている
ウェッジ$ \wedgeを使った外積代数では、線のベクトル(1次微分形式)と面積のベクトル(2次微分形式)は同居できない(区別されて、別の空間に住んでいる)
意味合い・役割がはっきりする
p-形式の捉え方
ベクトルの外積と、微分形式で使う外積(ウェッジ積)は定義が似ているので、性質もある程度似ている
引き続き$ \mathbb{R}^3上の外積空間で…
$ 1(0次微分形式の基底)
スカラーになる
$ dx, dy, dz(1次微分形式)
ベクトルでいえば$ \vec{e_x}
線
$ dx \wedge dy, dy \wedge dz, dz \wedge dx (2次微分形式)
ベクトルの外積でいえば $ \vec{e_x} \times \vec{e_y} (= \vec{e_z})
面積ベクトル $ d\vec{S} に対応する
$ dx \wedge dy \wedge dz(3次微分形式)
ベクトルの外積では$ \vec{e_x} \times \vec{e_y} \times \vec{e_z} = \vec{e_z} \times \vec{e_z} = 0になる
基底が一つしかないので、スカラーとみることができる
$ \mathbb{R}^3の場合、4次微分形式以降に対応する空間はない(空集合)
まとめると「スカラー → ベクトル → ベクトル → スカラー (→無)」
やっぱそんな似てへんかも
ベクトル解析の公式
グリーンの定理の「$ -(マイナス)」がすっきりする
電磁気の授業の合言葉を…
「$ \mathrm{grad}はスカラーをベクトルにする」
0次微分形式→1次微分形式
要は全微分
「$ \mathrm{rot}はベクトルをベクトルにする」
1次微分形式→2次微分形式
「ベクトル→ベクトル」と言えるのは、1次微分形式と2次微分形式が(たまたま)対応づいているから
微分形式の考え方で見ると、同じ種類のベクトルではない
「$ \mathrm{div}はベクトルをスカラーにする」
2次微分形式→3次微分形式(=だいたいスカラー)
また、$ \mathrm{grad}に渡す「スカラー」と、$ \mathrm{div}が返す「スカラー」も別物
0次微分形式(スカラー)と3次微分形式(だいたいスカラー)
$ \vec{E} = - \mathrm{grad} V の $ V はポテンシャル
場所と関係
$ \mathrm{div} \vec{D} = \rho の $ \rho は電荷密度、あるいは単位体積あたりの電荷量
$ \mathrm{div}\vec{D} は$ \vec{D} の湧出し量
体積と関係
→やはり意味合いが違う
↑これ言ってることおかしそう
$ \mathrm{rot} \mathrm{grad} V = 0と$ \mathrm{div} \mathrm{rot} \vec{E} = 0はポアンカレの補題より導ける
しかし、$ \mathrm{grad} \mathrm{div} \vec{E}については、外微分で3次微分形式→1次微分形式とはならない(3次微分形式→0になる)から、何も言えない?
(グリーンの定理とシュレッダー)
「だいたいスカラー」をどう見るのか
$ \mathrm{div} は「だいたいスカラー(擬スカラー)」を返すと書いたが、実際はただのスカラーとして扱えている←なんで?
ホッジ作用素のおかげ
ミンコフスキー空間
しらん
電磁気学との関連
マックスウェル方程式を書き直す
熱力学との関連
マックスウェルの関係式
$ dU = TdS - PdVを1次微分形式と見る
積分可能条件
$ \mathrm{rot} \vec{E} = 0(電磁気で出た電場の条件)
$ \frac{\partial P}{\partial x} = \frac{\partial Q}{\partial y}(全微分方程式とかでやった積分可能条件…2次元)
$ \oint_C \vec{F} \cdot d\vec{s} = 0(保存力のあたりで見た積分形、「一周すると仕事がゼロ」)
は同じことを言っていて、フロベニウスの条件によって次元関係なくまとめられる
参考資料
入門によさそう
書籍(いずれも明石高専図書館に在籍)
『理工系の基礎数学 微分・位相幾何』
『ベクトル解析30講』←半分ぐらい微分形式
前半で外積代数などの説明にイデアル・テンソル代数を用いていてわからん、別ので外積代数までおさえてから後半(微分形式の導入〜)を見ると速そう
PDF
わかるようなわからんような
A,Bはさっぱりわからん
あとでDを読む