「男の子は男らしいものが好き 例えば…男!」
男という言葉に付与されている社会的、政治的、歴史的意味が多すぎる、またそれを逆手に取ったトンチの利いた端的な文章である…… がしかし、おそらく発案者はそういう意味で作ったわけではない(あくまでポジティブに「BL」を消費するがための文句である)のであり、そのきょとん顔の発言者は限りなく脱政治化された場所にいる、が言葉を手繰り模索する我々よりよほど端的な言葉で一種の本質を表現しているのに空虚な笑いを誘う、というのが私の出した結論 「男の子」という主語は「男の子ってこういうの好きなんでしょ?」という例文を踏襲したものであり、いわゆる俳句でいう本歌取りのようなものである 「男の子」「男らしい」「男」の3つの単語で使われている「男」はすべて意味合いが違うが、見た目はすべて同じ字体(男)であり文章にすると表面的には極めてシンプルにまとまっている