ビッグモーター事件
2023 5月5日号のFRIDAYの記事
「客のタイヤにネジを突き立てパンクさせて、工賃を請求」
「高級タイヤに取り替えたとウソをついて安価なタイヤを使い、その差額を利益にしていた」
「車検を行っていたのは無資格のスタッフ」
https://friday.gold/article/155208 https://gyazo.com/b4daf5fa6a2fb5ddd1a065a09fb799a9
「動かざること山の如し」。戦国時代の武将・武田信玄の旗印「風林火山」ではないが、そんな広報姿勢を徹底的に貫いてきた大企業がある。それが中古車販売大手・ビッグモーターだ。そんな「山」がついに今月、動いた。それが、ビッグモーターが7月5日に発表した「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」だ。
損害保険各社に事故車両の修理代を水増し請求をしていた疑いで、弁護士などからなる特別調査委員会が報告書を提出し、不正を認定した。今回、報告書がまとまったことを受けて、「お知らせ」を発表したのだ。
だが、この「お知らせ」。どうにも不誠実極まりないものに見える。私は現在は企業の広報PRを支援する者として、以前はテレビ東京記者として900を超える記者会見に出たが、これほど「内容の薄い謝罪文」、そして「そっけない対応」を見たことがない。
ビッグモーターの謝罪対応がいかに企業広報のモラルから、かけ離れた異様なものだったのか。なぜ、今回に限って「お知らせ」を出したのか。さらに「完全黙殺」はこれからも機能し続けるのか。広報PRを専門とする立場から、紐解いてみたい。