廻展する場景
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https://youtu.be/gSnNdJVa_tk?si=_ym9OdePunajrfEd
Caption
《廻展する場景》は、実空間の光を色として知覚させ、探索しながら場景に没入するインタラクティブ・インスタレーション作品/装置である。
装置を通して場景を眺めると、空間に光が放たれ、装置内部に組み込まれた偏光フィルターが廻転する。それにより、空間に設置された透明なフィルムが複数の色に彩られ、廻転の影響でフィルムの色がグラデーション状に変化する。また、壁に映るフィルムの影に装置をかざすことで、装置内部の偏光フィルターの影も彩られる。このように、二つの方式を用いながらインタラクティブな行為としての探索を行うことで、普段目にすることのない光を色として知覚し視覚を展(ひろ)げ、場景に没入する。
Method
偏光原理
《廻展する場景》は、偏光の原理を用いて、透明なフィルムに色をつけている。偏光板は、あるひとつの方向に振動する光の成分だけを通過させるようにつくられたもので、偏光板を二枚用意してその間にセロハンテープなどの透明なフィルムを設置して光を通すと、光の波長の傾きが変化することである色が強く出るという特徴を用いた。また、装置に組み込んだ偏光板の角度を変更することで色も変化する特徴も併せて利用した。
液晶ディスプレイには偏光板が組み込まれているためそのまま使用したが、プロジェクターに関しては、3Dプリンターを活用して偏光板をレンズの前に設置する治具を作り対応した。
インタラクティブな行為としての探索
《廻展する場景》は、インタラクティブ・インスタレーションとして制作したが、これはボタンを押すことで展示空間内に設置したフィルムに色がつくからインタラクティブとしているのではない。本作品においてもっともインタラクティブな要素があるのは、展示空間内を「探索」するというところにある。
鑑賞者は、どのような色がどのような場所につくのかをわからない状態から作品を体験する。色は偏光板の角度や回転時間は鑑賞者の操作によって確定し、色の見える範囲は鑑賞者の探索する位置によって確定する。つまり、どのような位置、向きから装置を覗き込むか考える探索によって鑑賞者一人ひとりの視覚も異なるため、探索を通して体験の没入感を強めることを可能としたといえる。
Credit
Santa Naruse
Artist / Programmer
Exhibition/Events