2.6図表の基本
(a) ページ番号,図表番号,表題:
図表には番号と表題が必須である.「図 X.X(p. ◯◯ ) を参照して・・・」というように図表はレポート本文中で参照されるからだ.
※本実験のレポートはデータやグラフを多く使うため 10 ~ 20 頁になる.番号をつけておかないと自分も読み手も混乱する.
• 図表番号は通し番号(図1 ,図2 ……)または節番号.図表番号(図1.1,図2.1……) という要領で「一意」につける.
・番号の横に題も必ずつける.
グラフの場合は基本的に横軸 – 縦軸の関係をタイトルにすればいい.
• 図表番号・表題をつける位置は「図は下に,表は上に」という原則がある.
※これには理由がある.
図はほとんどの場合 1 ページに収めるので下側に図番号をつけると見やすい.
表はデータが多くなると縦に長くなり、複数ページにまたがることがある.そのため表の上にまず表番号・題をつけてからその下に表を提示する.
(b) 軸線と軸名, 0 位置,単位:
グラフにとっての軸線は表にとっての欄名,行名とともにグラフの命だといってもよい.
これらがなければグラフは具体的なデータを示すものとしては認められない.
せっかく時間をかけて測定しプロットしたデータも,これらがなければ最悪ただの「落書き」か,せいぜい「概略図・概念図」にすぎなくなる.
せっかく緻密に測定した結果なのにこれではもったいない.
(c) スケールと目盛:
目盛はグラフ自身が見にくくならない限り,できるだけ細かく省略せずに打つ.
これがいい加減だと,グラフから具体的な数値が読みとれない.
(d) 実験条件・特徴量 :
重要な実験条件はグラフ中の空いた場所や表の欄外に記入する.
またグラフのどこを見せたいかという特徴点を補助線や矢印などで示し,特徴量を記入する.
※特徴量:ここでは,そのグラフを説明するにふさわしい数値.一般には,生データを変形してその特徴を表現し、続く処理に利用される数値のこと.
特徴量や補助線は本文を書く際の手助けになり,読み手の理解を深めるのに有効なので,忘れずに記入したい.
これらのことは図表の大原則であり,ひとつでも欠けていれば図表としては認められないと考え,常にきちんとした図表を作成する癖をつけておきたい.
※もちろん例外はある.新聞や読み物的な書籍は図表ともに極端に簡略化されていることが多い.主要な学会・学術研究会の論文誌を参考にしよう.
また,図表への書き込みだけでなく,その図表を使って本文で説明することも忘れてはならない.