70.F 調歩同期通信方式
■ 調歩同期方式とは
本実験では JIS X5101 インタフェースを使用して,伝送形式はベースバンド伝送のNRZ方式で,通信方式は調歩同期†107 を採用する.この方式の特徴を以下に簡単に説明する (図 B.4 参照).
https://gyazo.com/71a4964c256ef7b397026aa736f6b704
図70.F-1 調歩同期のデータブロック
1. データが伝送されていないときには,データ信号は’1’ となっている.
2. 伝送は次のように文字符号単位で行われる.
※通信条件が受送信双方で不一致だと通信不能
table:データブロック
スタートビット 文字符号 パリティビット ストップビット
スタートビット:伝送文字符号の先頭は 1 ビットの’0’ で始まる
※符号は最下位のビットから伝送されることに注意
文字符号:文字符号が下位ビットから送られる
パリティチェックビット(parity check bit):文字符号の直後に挿入される 1 ビット長のパリティ
ストップビット:最後に,1 ビット長以上の’1’が送信される
※ 1 / 1.5 / 2 bit のいずれか
送信側ではこれらのビット列をの順に並べて 1 ブロックとして送信する
上図の例"W"だと,"01110101011" の11bitが1ブロック
受信側はそれをブロック単位で認識し,文字符号単位でデコードする
3. 各ブロックの送信タイミングは,連続でも不連続でも問題ない.
つまり,次のブロックの送信までに時間が空く,ということ.通信が切断されるという意味ではない
4. 文字コードは下位ビット(LSB)から伝送される(LSBファーストと呼ばれる).
★デコードの際には表を見る順に注意すること.
(例) ’W’ という文字は 8bit コードによれば 16 進数で’5-7’,2 進数で’0101- 0111’ だが,実際に伝送されるのは逆順の’1110-1010’ である.
※符号表では b0 → b8 の順つまり「右から左,下から上」に読む.
参考文献:
※マイコン間通信をベースとした記事だが,LSBファーストについての説明があり,信号の判定についても記述がある.
2023/9/18