70.D インタフェースのクロス接続
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 2つの装置が直接双方向通信をする場合,各装置は送信回路と受信回路をそれぞれ持ち,それが互いに 送—受 という組合せで接続されなければならない.
1. 各装置をDTE(a), DTE(b),
2. 装置の送信(SD)回路番号(#2)をそれぞれSD(a), SD(b),
3. 受信 (RD)回路番号(#3)を RD(a), RD(b)
とすると,2 つの装置の間は
SD(a)--RD(b) , RD(a)--SD(b)
というねじれた関係で接続されることになる(図B.3 参照).
※これは糸電話の耳と口を考えればすぐに理解できるはず
これを,インタフェース間のクロス接続という.
RS–232–C のように一つの回路に一つの機能を割り当てる設計である限り,このクロス接続が必要である†91.回線を帯域分割などによって多重化して双方向通信する方式ではクロス接続は必要ない.
また,装置の接続形態によってはクロス接続が不要な場合もある.
※参照:70.J DTE と DCE
https://gyazo.com/d23c2d194f8a21d7c9c045604703ea1a
図70.D-1 クロス接続の原理
★X5101 9pinコネクタ同士のクロス接続
X5101 9pinコネクタで調歩同期通信に必要な回路は #2=RD,#3=SD,#5=GND である.
参照:70.B JIS X5101 インタフェース
これらをクロス接続したものを「クロスヌルモデム」と呼ぶ.一般にクロスヌルモデムの結線図は以下のようになる ↓↓
参照:ヌルモデム - Wikipedia
https://gyazo.com/451c05165e93fc13b62dc93f117d3531
この図を参照に,クロスコネクタ回路を理解し,測定対象を選択する.
参照:20.C-2 クロス回路を自作する
以上.
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2024/9/18