デ通 第3日 レポート指導
◆今日の段取り
0. 出席フォーム
1. 全体説明→ 藤井の話を聞く
manabaのと自分のレポート開いて聞く
※メモをする! ← 自分ごととして聞く!
2. 班別に「質問タイム」=TAさんが対応
A班川原,B班永井
C班前田,D班池田,E班安田
30分程度に限定
※質問をする!メモをする!
4. 終了したら……
修正の目処をつける
必要なら 追加実験もアリ!
2講時までOK:藤井が対応
解散は班で確認 → 藤井に報告
6. 再提出は週末金曜日11/24中(23:59)まで!
※manaba「評価」は更新しない:後日全体で集計
◎評価の見方
再提出:修正して必ず再提出
Good:必須ではないが修正点はある → できるだけ改訂 → 提出
VeryGood:再提出は不要( 再提出するのはOK )
★コメントはチェックリストに沿って
■ざっくり総評
全体:あまりよくない
未完成の人が多いぞ!
→ さすがにヤバい!
形式・体裁:さすがに向上してます!
グラフはまだまだ → 後述
内容:だいぶ慣れてきた?が……
方針・条件・手順に書くべきことが不足
結果・まとめ・評価・考察が混在
考察:まだまだ:
「◯◯について」と限定するべし
◎PBLの報告って?(1)
★問題解決型(PBL)のレポートは難しい……
→ でも研究は99%が「誰も知らない,わからないことを調べる」行為
1. やったことの理由や目的が必要!
そもそももっとも大きい課題は?
何のためにその実験?条件?
得たデータから何がわかる?
★最初からはわかってないことがほとんど
→ だからこそ……
◎PBLの報告って?(2)
2. 実験のプロセスの記録が大事!
どういう経緯で意思決定したか
何を省略した( もしくは諦めた )か
うまくいかなかったことは?どうやって回避/克服した?
※これはOnly Oneの記録!
■細かいことを言います
細かい点で取りこぼしたら台無しに!
←もったいない!
← 「神は細部に宿る」!
https://gyazo.com/cd34cfcb19f50cfeb6969262cf96541b
■形式:ファイル名がダメな人
https://gyazo.com/11b0b7b26226aa4463df02db27b710f2
https://gyazo.com/9c79f4e6f515e4057a63d2c217862d69
評価に関わらず,ファイル名訂正して再提出!!
自分で見直して!細かいけど大事!
※わかりにくかったらフォントを大きくするなどの工夫を
■形式:表紙は顔
表紙が小さすぎ/でかすぎ/2ページになってる → ✘!
雛形はMUSTではないが1頁で情報を網羅してほしい
表紙のマージンは,本文よりも小さくても◯(=表示面積が大きい)
https://gyazo.com/faca1b7781ec62a29148fb2d04846474https://gyazo.com/919108db1a2a6a24f89d8d3876a01926https://gyazo.com/9ff1fdd75c21c10a9ab9de8efd070d66https://gyazo.com/d4fc428b79cdf4a922cda7212f8913fb
左から1. Good,2. 細すぎ,3. 全体小さい,4. 縦に縮めすぎ
■本文の体裁は向上中!
★体裁はさすがに向上!
節・小節タイトル,本文,箇条書き,字下げ
→ 整ってきれい!
https://gyazo.com/c6bb51bec2ffcd1efcc7eacece1223b4https://gyazo.com/9f56aee8ac3ac5fb4110e7fb2fe6980b
できてない人は必ず! ← 自己チェック!
https://gyazo.com/662ecbd12de8acbf98f3393a848f1d5b
■気になった形式項目
自分の分担作業:何かやったでしょ?
目次:節番号,節題,ページ番号は1セット!
本文:1文が長くなったら(2行以上)注意!
→ 短くできないか検討
→ 述べる事が沢山あるなら整理して箇条書きや表にする
▶▶ 次はグラフについて……
■グラフの存在理由
a. データの可視化
b. データの略化
◎自問自答してください
1. データはなにを取得・測定した?
→ 時系列振幅・ビット幅,符号値,ビット構成
2. そのグラフで何を伝えたい?
まず押さえておくべきこと:オシロスコープは何を測定?
電気特性! → その上でビット構成
3. そのグラフのどこを見てほしい?
「ここ見て!」を記入する!
本文に記述するべき数値や特徴はすべて図にも記入する!
■csvからのグラフ
csvファイル=詳細なグラフが描ける
→ でも,それだけ!
調整はけっこう難しい!
軸線はどこ? ← 明示して!
目盛り印と目盛り値 ← わかりやすい数値で!
が,ぜひチャレンジはしてほしい
← 研究論文では必須
★グラフ例1
https://gyazo.com/05097af5bb208e5602fd3bbfb0c47ebc
これはダメ.軸名がない,単位がない,目盛りが読めない! ▶▶グラフになってない!
特徴を記入していない ▶▶これも必須!
https://gyazo.com/d212687c66847759357c89f5439bd08b
▼軸がない,横軸の目盛り値が読み難い,矢印意味不明(記入不足)
▼グラフ内と外に題名が2つ ← 不要,縦軸単位(v) → 大文字$ (V)
https://gyazo.com/779c6cb4cc5c4a408a760b4cf3f0f9d6
ディジタル特徴は記入,でもアナログ特徴量の記入なし
https://gyazo.com/666bbf2884cd8d88ea70f18da4d96d0c
◎これはまあまあGood! 横軸目盛りが欲しかった……
■手描きグラフ
手描き=思うようなグラフが描ける
手間だが融通がきく
一定のスキルは必要
★グラフ例2
https://gyazo.com/374f12d55973203b38e9c460f741f29e
■画像からのグラフ
オシロ画像はグラフではない!
→ 貼り付けただけではただの「素材」
「グラフ」として成立させるべし!
軸はどこ?/軸名・単位は?
https://gyazo.com/8e6b5a6e523838b8b53d56565e4f3c9f
特徴量も!(アナログ・デジタル)
★グラフ例3:
https://gyazo.com/3c483f30aa0a9c8d604eb21a83a56eadhttps://gyazo.com/f868f7559b720c6636eba6fd3e86bfa7
(左)は記入がない
(中)◎ディジタル符号の記入あり
▼軸に単位はあるが軸名がない
▼横軸の単位がS:秒はおかしい
▼電気信号としての特徴量がない
★グラフ例4:
https://gyazo.com/8c0e53f248d2732ec8210a3a7d44f81dhttps://gyazo.com/7819c3b50e93eb41b1b921009f1de7a1
(左)わりとGood
軸・軸名・単位,ビット構成
▼横軸目盛り値の場所が変:升目からズレてる
▼電気・時間の特徴値の記述がない
(右)◎かなりGood
軸名・単位,振幅,ビット幅,ビット構成揃っている
▼軸が明示されてない
▼横・縦にもう少しアップしたい
■図の前後の文章大切!
グラフ使いの3段階
1. 文で測定値示す
2. グラフを提示する
3. グラフを後で解説
https://gyazo.com/bcbd0df038cd6007f70793a9bb50e936
◎これはかなりGood!
前後でグラフの解説をしてアピール( 図と本文両方での繰返しが大切 )
■グラフの工夫(1)
大きなグラフを! → A4一杯に大きく提示もアリ
オンラインでは見にくいが,印刷では見やすい
大切なのは「何を見せたいか」←主張を明確に
大きくしてガンガン書き込む!
■グラフの工夫(2)
複数のグラフを比較 → 1ページに入れるべし
縦軸/横軸スケールを揃えるべし
スタートビットを揃えるべし
← データ/画像保存段階での注意!
縦揃え:横軸方向の違いがわかりやすい
横揃え:縦軸方向の比較がしやすい
◎縦揃え
横=時間方向の比較ができる
https://gyazo.com/13ef4a6638aadeaa7060100d1e38a13b
◎横揃え
縦=電圧方向の比較がやりやすい
https://gyazo.com/3e803baa2e9f28352f24e898d4709ccf
◎複数グラフまとめ
大事なのは,なんとなく並べるのではなく,意味をもたせること.
縦に並べる?横に並べる?
→ 意味を考えてレイアウト!
▶▶ 次は内容チェック
■内容チェック
◎内容チェック(1)前半
「やったことの報告」はまあまあできてる.が,
✘自分たちの方針・条件・手順をはしょりすぎ
✘条件に書く事:送出文字とその理由
✘手順に書く事:手順の変更,失敗
←結果や考察にいきなり出すのは「後出しジャンケン」!
✘結果・まとめ・考察がごっちゃになってる
https://gyazo.com/f6c6a4feb6e908b60701a93c926a2994
■全体を見渡す
「そもそも何を目指して実験したか,その結果,目指したものはどうなったか」が明確に書かれていること.
A.最初に課題が明確に提示されてる?
(間にいろいろあって……)
→ Z.最後にその課題についてまとめがある?
「そもそもから始まり,そもそもに戻る」
◎自己チェック!今!
主課題はなんだった?提示されてる?
主課題に対して何を考え何をやった?
→ なぜそれを選んだか書いた?
どんな原理を使った? → 必要な理論・原理・規格は書いた?
途中どうだった? → プロセスのメモは整理して書いた?
結果どうだった?→ まとめの表は描いた?
◎自己チェック2!
うまくまとめるの難しいけど……構成は
1.目的,2.方針手段( 含プロセス ),3.結果( 含プロセス ),4.評価,5.考察
この5項目がはっきりしている? → もう一度確認!
◎実習課題/検討課題
このテーマは問題解決型
→ テキストの実習課題/検討課題はあくまでもヒント
レポートの項目名としては違和感がある
レポートに「実習課題/検討課題」という節は不要
実習/検討課題に沿って作業し,考え,計算する(つまり「参照」)のは◎
★簡潔な「原理」はほしい
なぜ原理がないとだめ?
オシロ波形から"0""1"をどう読んだ?
←負論理:X5101規格
オシロ/ロジアナ波形から文字符号をどうやって読んだ?
←文字符号:JIS/ASCII符号系
←調歩同期方式:シリアルの同期方式
これらがレポート中に出てくるはず!
→ ならば最初に原理・規格として提示するべき!
※本実験のシリアル通信がどの規格やどの方式を採用しているのか,一文でよい
→ さらに「条件」として明記するべき
★結果や考察に急にでてくるのは✗
★「方針」が大切
目的と手法手順の間に「方針」を書くべし!
◀◀ 問題提起型の実験では 最重要
班で一番相談したことのはず!
例:オシロスコープを選んだ理由
例:送出文字を何にするか,それはなぜ選んだか? ← 方針に直結
全文字テストは不可能 → どうする?
←少なくとも条件に入れるべき
✘結果や考察に急に出てくるのは✗
★「手順」も大事
結果や考察に出てくる項目・作業は全部手順に書くべし!
試行錯誤からのフィードバック!←テキストの手順通りにはならない!
実験装置・実験系の図は1つではダメ
2つの実験で異なる! → 描く必要はなく,テキストからスクショして貼り付けてよし
テキストpxx図n.nを参照に: → やっぱり図はある方がいい(スクショでもいいから)
切り取りの中に図番号が入ってるとややこしくなるから注意
誰が測定したのか:再測定した場合に比較のためには必要
★結果:文ではじめる
図表だけ,データだけはダメ.
→「手順○○の結果○○になった」の文で始める
← ※かなり進歩してます!
トラブルもしっかり記録する
この班が生きて実験した証拠!
試行錯誤は手順と結果に入れ込む
「後出しジャンケン」=考察でいきなり「こんなことになった理由を考える」は✘
手順や結果で生じたトラブルや対策を記録してから考察!
★結果:データを活用
データを活用しきれていない感
例:オシロのPNGデータとcsvデータ
両方ある場合:なぜ両方使って比較しない?
✘✘画像だけ保存,測定してない
▶▶ ようやく最後のチェックです
■内容チェック(2)
https://gyazo.com/1f21ddf42f56cb1eea6dc4ca6aaa60ae
数値:有効桁!その根拠!
★まとめについて
考察の前には必ずまとめる
1. でてきた計測結果,算出結果の一覧表を作る
2. それに基づき主課題に対する評価を書く
「うまく通信できた」「正しいことを確認できた」は考察ではなく「平坦な評価」
成功した/失敗したは必要ない.
← 通信できている=成功してるから
◼︎考察は「事実」から「気になることを推測」
1. 事実(=プロセスと結果)から問題を見つけて提示する
※事実と理論から出るモノは…
→ 推測ではなく必然とみなして良い
2. 問題へのアプローチを考える
3. 推測を提示する
4. その根拠を提示する
5. 推測を確認する方法を提示する
■考察に不要なこと
a. すでにわかっていること(原理)
負論理や調歩同期の原理 → 原理/条件に書け!
b. 実験の条件・記録
送信文字を選んだ理由 → 方針/条件に書け!
誰が測定したのか → 手順に書け!
c. 結果から自然にわかること
「課題どおり,ちゃんと通信しているのを確認できました」 → 評価に書け!
■考察書き方
考察は言葉だけでなく数値で具体的に=定量的
考察は「A.事実」「B.推測」に分かれる
誤差=数値だと頭にたたきこめ!
誤差が大きい/小さい ◀◀ 基準が必ずあるはず!なければ書くな
「目測したから誤差」は✘ ◀◀ じゃあ測り直せよ
目測の精度がわかっているか?
推定値算出 ◀◀ 根拠となる数式は?
★考察文例
X例:「誤差が少しあったがこれは○○と▼▼のせいかもしれない」
◎例:
誤差は24.5bps,誤差率10.2%となった(計算式は以下の通り).今回使用したオシロスコープの測位誤差は2%である.オシロスコープを含めた計測系の誤差範囲を仮に5%とすれば10.2 - 5 = 5.2.残り5.2%の誤差は,以下を含むものと考えられる.
1. 計測時のカーソル操作等による計測誤差
2. 通信線における外乱
3. サーバと端末の通信信号回路の性能差
これらの要因の影響度については,別途,計測誤差の単独実験,通信線の性能実験,通信回路の比較実験などを行なうことにより明確にすることができると考える.
★語尾に注意
「~であった」
→ A: 実験結果/確認した事実.限定的
「~である」
→ A: 既存理論/必然的導出事項.一般的
「~だと考えられる」
→ B on A: 強い推測(強い根拠あり)
「~だと考える」「~と考えうる」
→ B above A: 推測(それなりに根拠あり)
「~だと仮定する」
→ B over A: 仮説(根拠なくても論理必要)
※「~だと考えた」はほとんど使わない
→ 過去の推測は限定的
■考察まとめ
考察は気になる点に集中する
考察は「数値」で語る=定量的に
考察は言葉遣いに注意
推論は大胆でもOK!
→ 現実や現存する理論とのギャップを埋めるにはどうするかを提示する!
考察のないレポートは一人のOnly Oneを捨てた報告
■考察の事例
考察例(1)
code:考察例1
送信文字「U」で行ったときにノイズが入ったような形になっていたため、ブレットボードに挿しているケーブルの位置を逆にして、もう一度検証した。すると、1 のときも直線で表示され正しく動作していることが分かった。
↑↑ の文は具体的なデータを指し示していない
「ケーブルの位置を逆」とは具体的にどういうことか示していない
一歩進んで,観測した反対側のピンを測定してみるなどの工夫がない
※測定したのがPC側の#3ピンなら,#2ピンを測定する等
https://gyazo.com/3d5146628c6f13363af637db5e87b2fahttps://gyazo.com/b653a78adf3525119048a3b08485b60b
考察例(2)
https://gyazo.com/b3d7a25fffcca0499c5f5b7f4bef077c
https://gyazo.com/f47023c5a4c6ccd5602076e21d847c7d
↑↑ 手順・結果の中に「ブレッドボードを再度つないだ」プロセスがないので,この考察で急に言われても理解できない
「図8図9より電圧のずれ」は図からは読みとれないし画像が歪んでいる
そもそも「電圧のずれ」について定義・説明していない
★「ノイズ」考
「ノイズ」は定義によって異なる:ノイズを使う際にはその実験環境での定義を再確認するべき
有意な信号以外はすべて「ノイズ」 ← 最も広い定義
不規則で電圧も時間も予測不能 → あきらかにノイズ
周期的な歪み → ノイズではなく回路の作用 ← 有意かもしれない
あなたの実験で生じたものは本当にノイズか?
→ どうやったら調べられる?
不用意になんでも「ノイズ」で片付けるべきではない
実験屋の心得 → 技術屋の心得でもある
■次は班別質問タイム
全体説明はこれで終了
班別にTAさんの質問タイム!
自分から質問して!
→ スルー= 完璧レポート書けるんだよな?
→ 終わったらすぐにレポートの改訂
※班で相談OK!
→ 必要なら追加実験してもOK!
→ 終了は班で確認 → 藤井に報告 → 解散
再提出は週末金曜日11/24中(23:59)まで!
※manaba「評価」は更新しない:後日全体で集計
★★お疲れ様でした.★★